「建築学部」って？“空間”を通して人と社会を豊かにする学びの場
親： 建築学部って、建物をつくる勉強をするところよね？でもそれって理系の世界なの？
子： もちろん、構造力学とか材料の計算とか理系の内容もあるよ。でも、関西学院大学の建築学部はそれだけじゃなくて、「人と建築の関係」までを深く考える学部なんだ。つまり、**“人間のための建築”**を追究する学びなんだよ。
親： 建物そのものじゃなくて、人がどう感じるか、どう使うかまで考えるのね。
子： そうそう。「どんな材料を使うか」も大事だけど、「誰の、どんな暮らしのために設計するか」がもっと大事。関学の建築は、“工学”と“芸術”と“哲学”を全部含んだ学問なんだ。
学部の特徴｜“構造・デザイン・環境・都市”を統合して学ぶ建築の総合教育
● 建築を「技術」だけでなく「文化」として学ぶ
- 構造・設備・意匠・都市計画・環境・歴史など、すべての領域をバランスよく習得
- 社会学・心理学・倫理学など、建築に関わる“人間理解”もカリキュラムに組み込み
- 「つくる技術」×「考える力」×「伝える表現力」を重視
● デザインと実務を両立する教育スタイル
- 建築設計スタジオ（演習）では、毎学期1つの課題を徹底的に取り組む
- 図面・模型・プレゼン資料を組み合わせて提案する実践的な学び
- 一級建築士の受験資格取得に対応しながら、創造性も追究
● 人間中心の空間づくりを追究
- 高齢者・子ども・障がいのある人など“多様な使い手”に配慮した設計
- 「福祉建築」「医療建築」「教育施設」などテーマ別の学びも豊富
- 建物だけでなく「まち」「風景」「暮らし」にまで関心を広げる教育方針
子： 「建築って“ものづくり”でしょ？」って思ってたけど、実は“人づくり”でもあるって気づいたんだ。
学びのステップ｜表現と実務を往復しながら成長していく4年間
● 1年次：建築とは何か？を多角的に学ぶ
- 建築デザインの基礎、製図、模型制作を実習で学ぶ
- 建築史、建築概論、構造力学の導入
- グループワークとプレゼン中心で「表現力」も育てる
● 2年次：建築設計演習と専門知識の両立
- 構造計算、材料学、建築法規、環境工学などの理系科目を学びつつ
- 「住宅設計」「集合住宅」「公共建築」など具体的な設計課題に取り組む
- 図面・模型・CAD・BIMなどツールの操作も実習で体得
● 3年次：応用演習とゼミでの研究が本格化
- 都市計画・まちづくり・ランドスケープに関する演習・課題
- 自分の関心に応じたゼミに所属し、研究または設計を深める
- 現地調査・建築見学・地域連携プロジェクトにも多数参加
● 4年次：卒業設計／卒業論文での集大成
- 卒業設計では「提案力＋社会性＋表現力」が評価対象
- 卒業論文では歴史・理論・計画・技術などテーマの幅が広い
- 卒業制作展での発表もあり、社会へ自分の成果を発信
学生の雰囲気｜“こだわり”と“対話力”を併せ持つ、多様で柔軟な空気感
- 芸術志向の学生、ロジカルな理系タイプ、まちづくり志望など個性が豊か
- “正解がない学問”だからこそ、議論やアイデア交換が活発
- 教員との距離が近く、設計指導は丁寧かつ厳しく“プロ目線”
- 建築雑誌・写真・空間体験など、日常から学びを得ようとする姿勢が強い
親： 忙しそうだけど、やりがいも大きそうね。
子： うん、課題は大変。でも、**「自分の手で“誰かの暮らし”を形にできる」**っていう感動があるから、全然やめたくならない。
就職・進路｜設計事務所からゼネコン、自治体、大学院まで幅広い進路
● 主な就職先
- 設計事務所（意匠・構造・設備）
- ゼネコン（施工管理・設計・研究開発）
- デベロッパー・不動産・都市計画コンサル
- 公務員（建築職／都市整備課など）
- 大学院進学（関学・京大・東大・海外大学など）
● 資格・支援体制
- 一級建築士受験資格（卒業時点で要実務2年）
- 卒業設計・ポートフォリオ指導あり
- 建築学会・学生コンペへの出場実績も多数
- インターン・OBOG紹介制度も整備
子： 建築って「就職が大変」ってよく言われるけど、自分の実力と表現力があればちゃんと評価してもらえる世界なんだ。
保護者の方へ｜どんな子におすすめ？
- 空間やデザインに興味があり、「形にする」ことが好きな子
- 数学・物理も嫌いじゃなく、論理的思考に強い子
- 人の感情や社会課題に敏感で、やさしさを形にしたい子
- 手を動かすのが得意で、細かい作業にも集中できる子
- 「答えのない問い」に挑戦し続けるのが楽しいと感じる子
子： 関学の建築学部で学んで、**「空間って、人を幸せにも不自由にもできる」**って実感したんだ。だからこそ、“人のことを考える力”がいちばん大事なんだよね。
親： それは建築だけじゃなく、人生においても大切な視点ね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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