「芸術学部」って?創造力を“仕事”に変える、実践的な学びの場
親:
芸術学部って、絵を描いたり音楽をやったりっていう、いわゆる“芸術家の卵”が行くところなの?
子:
うん、そう思われがちだけど、それだけじゃないよ。日本大学の芸術学部は「創作」を通して、社会とつながる力を養う場所なんだ。映画、舞台、放送、デザイン、美術、音楽…表現手段は違っても、「自分の思いをカタチにする」っていう点は共通してるよ。
親:
じゃあ、芸術の才能がある子じゃないと厳しい?
子:
もちろんスキルも大事だけど、“伝えたい何かがある”って気持ちが一番大事なんだと思う。実際、入学後に初めて機材を触ったり、演技をしたり、描き始めたりする人も多いよ。
学びの特徴|“感性”と“技術”の両方を磨く、徹底した実践主義
制作現場そのものが学びの場になる
- 映画や演劇、舞台美術、アニメーション、音響、グラフィック、絵画など、多彩な表現分野を実習中心で学べる
- 一人ひとりの「創りたい」という気持ちを尊重した自由なカリキュラム
- 現場経験の豊富なプロの教員陣が指導
子:
芸術学部の授業って、教科書を読むんじゃなくて、実際に「創る」ことが学びなんだ。例えば映画だったら、企画から脚本、撮影、編集、上映まで全部やるし、舞台ならセットを作るところから照明、音響、演技まで全部やる。
学びのステップ|「好き」から始まり、社会につなげる4年間
● 1年次:表現の基礎に触れる
- それぞれの分野における「基礎トレーニング」を実技中心に学ぶ
- 初心者でも大丈夫な導入授業が豊富
- グループワークや演習で“仲間と創る”楽しさを知る
● 2年次:技術と発想力を伸ばす
- より専門的な道具・設備を使って制作に取り組む
- 他分野とのコラボ授業もあり、「映画×音楽」「演劇×照明」など幅広い体験が可能
- 自分の強みや興味分野が少しずつ明確になる
● 3年次:本格的な作品づくりへ
- 大規模なプロジェクト型の制作に関わる
- 学内のコンクールや展覧会、舞台公演などに参加
- 指導教員とのマンツーマン指導が本格化
● 4年次:卒業制作と社会への発信
- 映像作品、舞台公演、美術展示、演奏会など、学びの集大成となる卒業制作を実施
- 外部公開されることも多く、観客や審査員の反応も得られる
- 作品発表と同時に、就職・進学へのサポートも本格化
親:
まるでプロの現場ね。学校っていうより“アトリエ”や“スタジオ”って感じ?
子:
うん、まさにその通り。**芸術学部は「大学」というより「創作の現場」**に近いよ。
学生の雰囲気|“好き”に一直線。熱中する仲間が集うエネルギッシュな空間
- 昼夜問わず制作に没頭する学生も多く、キャンパス全体が“熱量”であふれている
- 一人ひとりの「表現スタイル」が違うので、他者の作品から刺激を受ける日々
- サークルよりも、制作プロジェクトが学生生活の中心になる傾向あり
子:
変わった人、面白い人、すごい集中力の人、とにかく**「好きなことを真剣にやってる人」が多い**よ。だからこそ、一緒に作品を作るときはすごく刺激になるんだ。
就職・進路|「作品」と「発信力」を武器に、芸術と社会をつなぐキャリアへ
主な進路分野
- 映画・テレビ・ラジオ業界(制作・編集・ディレクションなど)
- 舞台芸術・演劇・音楽関連の団体や企業
- デザイン事務所・広告代理店・出版社・ゲーム会社
- 美術館・ギャラリー・イベント制作
- 教育機関(美術・音楽・表現教育)
- フリーランスとしての創作活動・起業
- 大学院進学(芸術表現・メディアアート・文化政策など)
キャリア支援
- 卒業制作を通じて“ポートフォリオ”を構築
- 外部団体との共同制作で社会との接点を持てる
- OB・OGの現役クリエイターとの交流会やインターン紹介も
子:
一般的な就活じゃなくて、「自分の作品で勝負する」就活になることが多いかも。でも、その分、納得のいく進路を選んでる人が多いよ。
保護者の方へ|どんな子におすすめ?
- 「これを表現したい!」という思いをカタチにしたい子
- 答えのない問いに、全力で向き合うことを楽しめる子
- 映像・演劇・音楽・デザイン・美術などに強い関心がある子
- 学びを“現場”で積みたい、アクティブな子
- 一人ひとり違う人生を描くことにワクワクできる子
子:
芸術って「感覚」って思われがちだけど、実はめちゃくちゃロジカルだし、根性も要るんだよね。1つの作品に何ヶ月も向き合うこともあるし。
親:
「好きなことを仕事にする」って簡単じゃないけど、だからこそ本気で学べる場所があるのはありがたいわね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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