「工学部」って? 地域と世界の“インフラ”を支える技術者を育てる学び
親:
工学部って、いろんな大学にあるけど、日本大学ではどんな特徴があるの?
子:
一番の特徴は、「地域とともに歩む技術者育成」っていう姿勢だと思うよ。日本大学の工学部は福島県郡山市にあるんだけど、地域社会と密着した工学教育をしているんだ。
親:
東京の大学なのに、福島にあるんだ? どうして?
子:
もともとは「地域インフラや生活を支える技術者」を育てる目的で設立されてて、水道、電気、建物、橋、道路、環境対策……すべての“くらしの基盤”を支える技術を学べるんだ。
学びの特徴|“現場感覚”と“人の暮らし”を重視した技術教育
実験・実習がとにかく多い!「使える技術」を4年間で獲得
- 1年次から実験・製図・現場見学を導入
- 演習中心のカリキュラムで“考えて動ける技術者”に
- 地域の課題を扱うプロジェクトベースの授業が豊富
- 福島の復興支援や災害対応、防災教育も学びの一環
“人のための技術”を実感する多様な分野
- 土木・建築・環境・エネルギー・機械・電気など幅広い応用領域
- 地域密着の課題解決型学習(まちづくり、防災、エネルギー自給)
- SDGsの目標に対応した環境・資源分野の教育も強化
子:
例えば、「水害に強い町をどうつくるか」とか、「電力を地産地消でまかなう仕組み」なんかをチームで考えて、実際に模型を作ったり地域住民に発表したりする授業があるんだ。
学びのステップ|“工学の力”を現実社会で活かす4年間の流れ
● 1年次:理数基礎+導入演習で「工学って何?」を体験
- 数学・物理・化学を基礎から復習しつつ、工学とのつながりを実感
- 図面作成、測量、構造の模型作りなどの初歩演習が豊富
- 地元企業や自治体との連携で「社会と技術の接点」に早くから触れる
● 2年次:専門基礎×実験を通じて「使える知識」に変換
- 材料力学/電気電子回路/環境工学などの専門領域に踏み込む
- 実験や分析スキルを磨く演習が中心
- グループワークを通じてチームで課題を解く力も育てる
● 3年次:課題解決型プロジェクトとゼミナール開始
- 各自の関心に応じてゼミに所属
- 地元の技術課題や防災課題を調査・提案する「地域連携演習」
- 工場・発電所・公共インフラの見学も実施
● 4年次:卒業研究で「現場で使える提案」を仕上げる
- 各ゼミで実際にデータ収集・分析・技術設計を行う
- 被災地支援、防災設計、エネルギー管理などのテーマが多い
- 社会に提案可能な研究としてまとめ、発表
学生の雰囲気|「地域を支える」「人に役立つ」がキーワードの真面目系
- 素直で誠実な学生が多く、「地元に貢献したい」という想いが強い
- 授業以外でも地域イベントのボランティアや復興支援活動に参加する学生多数
- 技術は好きだけど、「人と関わることにも前向き」な雰囲気
- 女性比率も上昇中(建築・環境系では特に多様性あり)
子:
「工学=マニアックな機械オタク」みたいなイメージ、ここではあんまり当てはまらないよ。「誰かの暮らしをよくするための技術」って視点で学んでる人が多いから。
就職・進路|インフラ・建設・エネルギー業界を中心に、全国で活躍
主な進路分野
- 建設・土木系企業(ゼネコン、設計事務所など)
- インフラ関連企業(電力・ガス・上下水道など)
- 環境系企業(廃棄物処理・再生エネルギー・環境計測)
- 公務員(技術職・都市整備・防災担当など)
- 製造業・機械・電気系メーカー(研究開発・品質管理・生産技術)
- 大学院進学(応用工学・防災・建築・エネルギーなど)
キャリア支援
- 1年次からキャリア教育を導入し、早期に進路意識を形成
- 学部内の推薦制度や企業見学会も充実
- 郡山市を中心とした地域企業との強いパイプあり
保護者の方へ|どんな子におすすめ?
- 社会や地域の役に立ちたいという意識がある子
- 災害や環境、まちづくりに関心のある子
- 工学を使って“実際に人のためになること”がしたい子
- チームで協力しながら学びを深めたい子
- 地に足のついた技術を、自分の武器にしたい子
子:
工学って「かっこいい技術」じゃなくて、「必要な技術」なんだって、ここで学んで実感したよ。
親:
人のために使う技術。それを身につけてる子なら、どこに行っても信頼されそうね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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