「生命科学部」って？命のしくみを解き明かし、未来に活かす学び
親：
「生命科学」って幅広そうだけど、実際には何を学ぶの？
子：
簡単に言うと「生命の仕組みを科学の視点で解明し、社会課題に役立てる」ことを目指す学問だよ。医療、環境、食品、バイオテクノロジー…あらゆる分野と関わっていて、理系の中でもとくに“命”に直結する分野なんだ。
親：
医療系とも違うし、生物学とも少し違う感じなのね？
子：
そうだね。生命科学部は、生物学や化学を基盤に、医療や環境、食品・遺伝子研究までカバーしてるのが特徴。東洋大学では、応用研究と実験重視の教育が特徴なんだ。
学びの特徴｜生命と社会をつなぐ「応用力のある理系」へ
幅広い分野を横断的に学べるカリキュラム
- 生物学・化学・遺伝学・生化学・分子生物学などの基礎科目
- 医療科学・環境科学・食品機能・バイオテクノロジーなどの応用分野へ発展
- 遺伝子編集、微生物応用、環境測定、機能性食品開発など、多様な学び
実験・研究重視の「手を動かす学び」
- 1年次から基礎実験が充実（DNA抽出、顕微鏡観察、酵素実験など）
- 2年次以降は分野別の専門研究実習がスタート
- 学外での実地調査や研究インターンにも積極的に参加できる
社会とのつながりを意識したテーマ設定
- 環境汚染の評価と改善、食品の安全性評価、感染症研究など
- SDGsや地域連携を意識した「命の課題に挑む」教育姿勢
- 教育・医療・企業など、幅広い進路を支える学際性
学びのステップ｜命の“なぜ”を探る4年間
● 1年次：生命科学の土台をつくる
- 基礎生物学・化学・物理・統計を総合的に学習
- 実験技法を基礎から学ぶラボ実習
- 生物学英語やアカデミックライティングなど、科学の“読み書き”も重視
● 2年次：専門分野の“目”を育てる
- 遺伝学、微生物学、分子細胞生物学などで専門性を強化
- 環境・食・医療の各応用分野へと枝分かれするカリキュラム
- 実験もグループ活動が増え、仮説と検証の力を育てる
● 3年次：研究テーマをもって動き出す
- 自分の関心に応じた研究室に配属
- 教員の指導のもと、実験設計・データ分析・プレゼン力を強化
- 学会発表やポスターセッションへの参加チャンスもある
● 4年次：卒業研究＋進路に向けた動き
- 1年間かけて卒業研究を遂行（テーマ例：食品添加物の安全性評価、植物の抗菌性研究、ウイルスの伝播メカニズムなど）
- 論文執筆と口頭発表を通じて、総合的な研究力を磨く
- インターン・OB訪問・大学院説明会などで進路を具体化
学外での学び｜リアルな現場を体験
- 研究機関・食品メーカー・化粧品会社での企業インターン
- 地域の水質調査、植物調査などのフィールドワーク型授業
- 病院・介護施設と連携した医療科学プロジェクト
- 学外の大学・研究所と連携した先端研究活動
子：
ただ実験室にこもるだけじゃなくて、社会の課題に向き合う実践が多いのも魅力なんだ。
学生の雰囲気｜理系だけど「人に優しい」タイプが多い
- 生物・医療・環境など、人や自然への興味をもった学生が多い
- 真面目でコツコツ型が多いけれど、協調性が高く温厚
- 実験やグループワークを通じて対話力・説明力も自然に育つ
- 男女比も比較的バランスがよく、文理の境界を越えて関わる機会も多い
就職・進路｜“命を支える”多彩なフィールドへ
主な進路分野
- 医薬品・食品・化粧品・バイオ系メーカーの研究・開発職
- 環境分析・衛生調査・品質管理
- 医療機器・医療情報システム関連企業
- 中学高校の理科教員
- 大学院進学（生命科学・医学・薬学・環境系など）
資格取得・支援体制
- 臨床検査技師（学科により）
- 高校理科・中学理科教員免許
- 危険物取扱者・環境計量士などの資格講座も用意
- 就職支援センター＋研究室単位での個別進路指導あり
保護者の方へ｜どんな子におすすめ？
- 生物が好きで、命のしくみに興味がある子
- 医療や食品など、“人の役に立つ科学”を学びたい子
- コツコツ研究したり、実験に取り組むのが好きな子
- 化学や数学の基礎もがんばれる子
- 社会の課題に対して、科学的に関わっていきたい子
子：
「生命科学」って難しそうに聞こえるけど、人と自然をつなぐ優しい科学だと思ってる。
親：
たしかに、命を科学するって、未来に必要とされる学びね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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