「資源」って、地味だけど地球に超重要なテーマです
親: 「国際資源学部」って初めて聞いたわ。理系なの?文系なの?名前だけじゃちょっと想像しづらくて…。
子: わかるよ。でも実はこの学部、日本で唯一の“資源”に特化した学部なんだ。理系をベースにしつつ、資源開発・環境保全・国際協力まで幅広く扱っていて、かなり未来志向の学びなんだよ。
親: “資源”って、エネルギーとか鉱物のこと?
子: そうそう、でもそれだけじゃなくて、資源を「どう掘るか」だけじゃなく「どう守るか」「どう使うか」まで考えるのがこの学部のポイント。まさに地球と人間社会をつなぐ、総合知の場って感じかな。
国際資源学部の学び|“資源×環境×グローバル”のハイブリッド教育
● 地球科学・資源工学・環境・経済まで学ぶ
- 鉱物資源・エネルギー資源・地下環境などの理系知識を土台に
- 資源ビジネス・SDGs・資源紛争・国際法など文理融合型の科目も配置
- 日本国内だけでなく、世界の資源情勢や開発地域の課題にも対応
● グローバルに活躍するための語学・国際教養
- 授業の一部は英語で開講され、留学生と一緒に学ぶ環境が整備
- 第2外国語(例:ロシア語、スペイン語など)も履修できる
- JICAとの連携や、国際協力を担うフィールドでの学習もあり
● 現場主義!フィールドワーク・海外研修が豊富
- 学部1〜2年から、秋田県内の鉱山跡地や地層観察に出かける実習あり
- 3年次には海外資源開発現場(例:モンゴル・ベトナム・チリなど)で研修
- 調査・分析・報告書作成までをチームで行う、実践型学習が多い
学びのステップ|資源と向き合い、世界とつながる4年間
● 1年次|文理融合の基礎づくりと視野の拡張
- 地球資源概論/エネルギーと社会/SDGs基礎
- 英語・第二外国語・異文化理解演習
- 秋田市内や県内の地質見学ツアー・資源博物館見学なども実施
● 2年次|専門知識の積み上げと初歩的な分析スキル
- 地球化学/鉱床学/地質構造学/資源経済論/環境リスク論
- 地質調査・GIS(地理情報システム)・ドローン活用など、実践科目が本格化
- 国際的な資源関連企業や公的機関の講義(外部講師)もあり
● 3年次|海外研修・プロジェクト学習で課題解決型へ
- 海外フィールドスタディ(例:アジア・中南米の鉱山調査)
- 「資源・環境課題解決プロジェクト」などチーム制の実践演習
- 研究室に仮配属、卒論テーマのリサーチスタート
● 4年次|卒業研究とキャリア形成
- 現地調査・分析・レポート作成・プレゼンまで行う卒論に集中
- 希望者には海外大学院との共同研究、国際学会での発表チャンスも
- OB・OGによるキャリアセミナー、企業・官庁とのマッチング支援あり
フィールド事例|こんな学びが“リアル”に体験できる!
- 秋田県の尾去沢鉱山跡地での地質調査&資源環境評価演習
- チリ・アンデス地方の銅鉱山を訪問する国際資源研修
- フィリピンの小規模採掘地域での資源開発と貧困問題の調査
- モンゴルの水資源問題と鉱山影響の現地調査+住民聞き取り
- 地元住民と連携した廃坑再利用の提案プロジェクト
子: 単に“勉強”するだけじゃなくて、**“現地の空気を吸って、問題に向き合う”**ことをすごく大事にしてる学部だよ。
学生の雰囲気|理系っぽさと国際派のミックス空間
- 理系でありながら、語学や国際問題にも関心がある多才な学生層
- 海外旅行好き、JICAインターン経験者、鉱物好き、地図マニアなどが混在
- 秋田という地域性もあり、自然やフィールド好きな子も多い
- 穏やかで落ち着いた雰囲気ながら、グローバル志向は強め
主な進路|エネルギー・資源・環境分野のプロフェッショナルに
● 就職先の例
- 資源・エネルギー関連企業(ENEOS、三井金属、住友金属鉱山 など)
- 環境コンサル・調査会社・建設系企業
- 国際機関(JICA連携団体)・NPO・シンクタンクなど
- 国家公務員・地方自治体(資源政策、環境部門など)
● 進学の選択肢も充実
- 秋田大学大学院国際資源学研究科への進学者多数
- 海外の大学院(カナダ、オーストラリア、ヨーロッパ)に進む人も
- 修士・博士課程で研究を深め、大学・研究機関への就職も可能
保護者の方へ|どんな子におすすめ?
- 理系だけど国際的な視点も育てたい子
- 資源・エネルギー・環境問題に関心がある子
- SDGsや気候変動といった“地球規模の課題”に向き合いたい子
- 自然や地理が好きで、現地調査やフィールドワークにワクワクする子
- モノづくりより“社会のしくみや資源の使い方”に関心がある子
親: 工学部や理学部とも違って、“理系で社会とつながる”って感じなのね。
子: うん。科学と人間社会の間に立つ存在になるって感じ。“地球の声を聞ける技術者”を目指す学部なんだよ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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