【親向け】金沢大学 理工学域の学び・雰囲気・進路をやさしく紹介!

「理工学域」って?“理学”と“工学”の両輪で、未来を支える知を育む場所

親: 「理工学域」っていう名前、ちょっと珍しいけど…どんなことを学ぶの?
子: 金沢大学では、理学と工学をひとつの大きな“学域”としてまとめて学ぶ仕組みになっていて、基礎科学から応用技術までを一貫して学べるのが特徴なんだよ。

親: へぇ…それってつまり、「理論も、ものづくりも、どちらも大事にする」ってこと?
子: そうそう。たとえば、物理の理論を学びつつ、それを活かした電気デバイスを設計するみたいな、学問の“つながり”を重視した教育なんだ。
理学の探究心と、工学の実装力を兼ね備えた人材を育てるのが、金沢大学 理工学域の魅力なんだよ。


学域の特色|“融合”と“実践”を貫く、金沢らしい理工教育

● 8つの学類(コース)から専門を段階的に深める仕組み

  • 数物科学類/物質化学類/地球社会基盤学類/機械工学類/フロンティア工学類
  • 電子情報通信学類/生命理工学類/環境デザイン学類
  • 1年次に広く基礎を学び、2年次以降に専門を選択する**“後期振り分け型”**の制度
  • 「入ってから興味を見つけたい」タイプにも安心な柔軟性の高いカリキュラム

● 理学×工学×社会のつながりを意識した教育設計

  • 自然の原理(理学)と社会への応用(工学)を行き来しながら学べるカリキュラム
  • AI・ロボティクス・量子科学・エネルギー・建築・地球環境など分野横断的な学び
  • 理系だけで完結せず、「人・社会・環境」との関わりを重視した教育方針

● “金沢の地域力”を活かした研究とフィールド実習

  • 日本海・白山・里山といった自然環境を活かした環境・地球科学系の研究
  • 地元企業や自治体と連携した「社会実装型PBL(課題解決型学習)」も盛ん
  • 加賀藩の“学問の街”という伝統も引き継ぎ、研究意欲の高い風土が育っている

子: 理学と工学がセットになってることで、「問いを立てて→技術で形にする」まで、全部ひとつの大学で経験できるんだ。
親: 「研究と社会が地続き」って感じがするわね。


学びのステップ|“知りたい”から“つくりたい”へ、段階的に深まる4年間

● 1年次:共通基礎教育で理工の土台を広く築く

  • 数学・物理・化学・情報・英語など、理工系全体に必要な基本科目を履修
  • 学域横断の「理工学入門」では、全学類の内容に触れることができる
  • 基礎実験や演習が充実しており、「知識を体で覚える」学びができる

● 2年次:専門学類に所属し、分野ごとの学問を本格的に学ぶ

  • 物理・化学・建築・情報・エネルギー・環境など、選択した学類の専門教育開始
  • 演習・実験・プログラミング・設計演習など、手を動かす授業が中心に
  • 他分野との連携授業もあり、「応用力」を意識した設計になっている

● 3年次:研究室所属+実践型プロジェクトで自分の課題を追求

  • 各学類の研究室に配属され、ゼミ形式での学びがスタート
  • 最新研究への参加や、産学連携PBLでの課題解決演習などが本格化
  • プレゼン、ディスカッション、レポート作成を通じた表現力の養成も重視

● 4年次:卒業研究で“問いと答え”を自分の手でまとめる

  • 指導教員の下で卒業研究を実施。数ヶ月〜1年かけて実験・分析・執筆に取り組む
  • 研究成果は論文としてまとめ、ポスター発表や口頭発表の場で社会に共有
  • そのまま大学院に進学する学生も多く、高度な専門性をさらに磨いていく

学生の雰囲気|落ち着いていて真面目、“探究心”と“実践力”を持った仲間たち

  • 理論派・実験派・ものづくり派など、多様なタイプが共存
  • おだやかで協調性があり、グループ作業やディスカッションでも話しやすい空気
  • 地元・石川出身者と、全国からの進学者がバランスよく混在
  • クラブ活動や地域活動に参加しながら、学びと社会をつなげている学生も多い

子: すごく落ち着いた雰囲気で、「一人でコツコツ派」も「チームでワイワイ派」も居心地がいい感じだよ。
親: 一人ひとりが自分のペースで“本気で学んでる”って空気があるのね。


就職・進路|“知を社会に活かす”未来が開ける多彩なキャリア

● 主な進路分野

  • 大手メーカー(自動車、機械、電機、化学、素材など)
  • 情報・IT企業(AI開発、データ解析、システムエンジニア)
  • インフラ・建設・環境系企業(都市開発、エネルギー、土木設計など)
  • 公務員技術職(地方自治体/国交省/研究機関)
  • 教育・研究職/大学院進学(修士→博士含め進学率も高水準)

● 就職支援・キャリアサポート

  • 企業説明会・OBOG交流・インターンシップ支援が充実
  • 就職活動支援講座(面接・エントリーシート・技術職対策)も定期開催
  • 研究・開発職へのマッチング支援あり/大学院との連携もスムーズ

子: 理工学域は、就職にも強いし、進学にも強い。「専門を深めたい」人にも、「社会で働きたい」人にも両方対応できるんだよ。
親: 未来の選択肢が多いって、安心感があるわね。


保護者の方へ|どんな子におすすめ?

  • 数学や理科が好きで、「どうして?」を深く追究するのが好きな子
  • モノの仕組みや自然の法則を理解し、それを社会に活かしたい子
  • 実験・研究・設計・プログラミングなど、“手を動かして考える”のが得意な子
  • 応用力・柔軟性を持ちつつ、自分のペースで学びたい子
  • 将来、研究職・技術職・開発職・教職など、理工系の知見を武器に働きたい子

子: “理系って難しそう”って思うかもしれないけど、ここでは“好き”から始まって、“社会に役立つ”ところまでつながっていくんだ。
親: 知識と実践、そして人と社会との関係。そのすべてを大切にする学び方って、素敵ね。

本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。

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