「情報学部」って?AI・メディア・数理まで、幅広く学ぶ「情報の総合学部」
親: 情報学部って、やっぱりパソコンやAIを使う勉強が中心なの?
子: もちろんプログラミングやAIも学ぶけど、それだけじゃないんだ。名古屋大学の情報学部は、情報と人間・社会・数理・メディアなど**多様な分野を統合した「情報の総合知」**を学ぶ場所なんだよ。
親: 文系っぽいテーマも入ってるのね。
子: そうそう。「テクノロジー」と「人間・社会」の接点を重視していて、情報をどう活かして、どう社会に貢献できるかを考えるのが、この学部の面白さなんだ。
情報学部の3本柱|AIから社会課題まで、文理融合で学ぶ
● コンピュータ・AI・データサイエンス分野
- 機械学習、ディープラーニング、自然言語処理などのAI技術
- Pythonを中心とした実践的プログラミング
- 数理モデルとデータ解析による社会課題解決アプローチ
● 社会情報・行動・心理・教育系分野
- SNSや情報倫理、情報リテラシーなど社会との接点に注目
- 教育現場におけるICT活用、行動データによる意思決定分析
- 心理学・認知科学と情報をつなげる学び
● メディア・表現・デザイン分野
- 映像制作、メディア表現、VR/ARなどの先端表現技術
- ユーザー体験(UX)やインターフェース設計
- 芸術と情報の融合をテーマに研究も可能
子: 「情報」って聞くと理系っぽいけど、実は人文社会科学と自然科学を橋渡しする役割もあるんだ。
学びのステップ|1年次から専門へ向けてステップアップ
● 1年次:基礎力と視野を広げる
- プログラミング基礎/情報倫理/データリテラシー
- 高校数学を土台にした線形代数や統計の入門
- 情報学の全体像を見渡す「情報学概論」
● 2年次:分野別の専門に進む
- AI・メディア・心理・数理など各自の関心に沿ってコース選択
- グループワークやPBL形式の実践演習
- データ分析・実験・調査の技術を実地で修得
● 3年次:研究室配属+応用実践
- 自分の専門テーマに取り組み始める
- 企業・自治体と連携したプロジェクトに参加可能
- 実社会の課題を情報の力で解決する視点を育成
● 4年次:卒業研究で専門性を深める
- 卒業研究テーマ例:
「AIによる高齢者見守り支援」
「災害時のSNS情報分析」
「ARを活用した教育コンテンツ設計」など - 学会発表・論文執筆を通じて、**“社会に出せる研究”**を形にする
実践フィールドと連携|“使える情報学”を社会に広げる
- 東海地域の自治体・企業との連携(AI・防災・医療支援など)
- 学外プロジェクトでのデータ分析/提案活動
- 海外大学との共同研究・サマースクール参加も可能
- インターンシップ(IT企業/教育系NPO/メディア系)など幅広い
学生の雰囲気|探究心と多様性にあふれた、刺激的な仲間たち
- コードを書くのが好きな理系タイプ
- 心理や教育に関心のある人文系タイプ
- 映像や表現を武器にするクリエイティブ系タイプ
- 研究好き、実践好き、両方が混ざり合う環境
子: 一言でいえば「情報×〇〇」に自分なりのテーマを見つけてる学生が多いんだよ。
親: 理系か文系か迷っていた子にも合いそうね。
就職・進路|「情報」で社会とつながる多彩な道
● 主な進路分野
- IT企業(SE・AI技術者・データサイエンティスト)
- 通信・自動車・製造・商社などの技術・企画職
- メディア・広告・教育・心理・公務員など多分野へ
- 大学院進学率も高く、名古屋大学大学院や東大・京大へ進学も
● 支援体制
- 就職ガイダンス/OBOGネットワーク活用
- 情報系・文系企業の両方に強いキャリア支援
- 資格取得支援(統計検定/情報処理技術者試験など)
保護者の方へ|どんな子におすすめ?
- AI・データ・ICTに興味があるけど、社会とのつながりも重視したい子
- 理系・文系の枠を超えて学びたい子
- 将来の進路を“探しながら深めたい”タイプの子
- 自分の「関心」を形にして、社会に役立てたい子
- 実社会で活きるスキルを、大学でしっかり身につけたい子
子: 「プログラミングが得意じゃないとダメかな?」って心配だったけど、実は「問いを持つこと」が大事って教わったんだ。
親: 技術だけじゃなくて、考え方や社会との接点も学べるなんて、すごく今どきの学部ね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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