「農学部」って？実は“未来をつくる学問”なんです
親： 農学部って、農業の技術を学ぶところなのかしら？
子： 一部はそうだけど、それだけじゃないんだよ。農学部って「食・命・環境」に関わる、すごく幅広い学問なんだ。新潟大学の農学部では、「持続可能な社会」や「地域づくり」まで視野に入れて学べるんだよ。
親： “農業＝一次産業”っていうイメージだけじゃ、ちょっと狭いのね。
子： そうそう。新潟大学では、自然科学＋社会科学＋技術＋現場をバランスよく学べるようになっていて、都市と地方、科学と現場の橋渡しができる人材を育ててるんだ。
学部の特色｜自然・食・地域をつなぐ学問フィールド
● 自然と向き合う科学的探究
- 作物の育成、生物の多様性、微生物の働き、土壌と水の循環など自然のしくみを体系的に学ぶ
- 環境保全、食の安全、持続可能な農業など社会課題とリンクした研究テーマが豊富
- 最先端の研究設備と広大なフィールド（農場・森林・水田）を活用
● 食・生命・環境を統合した学び
- 作物や家畜の育成、食品の栄養や機能、農業バイオテクノロジーなどを横断的に学習
- 「生きることの根っこ」を科学する感覚が養われる
- 農業を“科学的に分析・改善する力”を重視したカリキュラム
● 地域連携・国際性を兼ね備えた教育
- 地元の農業法人・自治体・JAなどと連携したフィールド実習が豊富
- 東南アジアやアフリカとの共同研究・国際プロジェクトも展開中
- 地域創生からグローバルな食料問題まで、多様な視点で農学を活かす機会あり
子： 新潟は日本有数の米どころだし、雪と水の恵みを活かした地域資源の研究が盛んなんだよ。
親： “田んぼのある教室”って感じね。机の上だけじゃない学び、いいわね。
学びのステップ｜基礎から現場へ、地域から世界へつながる4年間
● 1年次：農学の入口をひらく
- 生物・化学・地学・物理など自然科学の基礎を総合的に学ぶ
- 「農学とは何か？」をテーマにした入門セミナー
- キャンパス内の試験圃場や温室で、初歩的な実験・観察も体験
● 2年次：専門分野の探究と演習が本格化
- 植物・動物・微生物・環境・食料・農業経済など分野ごとの専門教育がスタート
- 実験・実習の比重が増え、現場でのデータ収集・分析力を養成
- チームで課題を探究するプロジェクト型授業も多数
● 3年次：研究室配属・地域フィールドとの接続
- 自分の興味・将来像に合わせて研究室に所属（栽培学・育種・バイオ・食品機能など）
- 地域の農業法人や加工会社、森林・水田現場でのフィールド実習も本格化
- 国際農業・環境保全・食料政策など、社会的テーマにも接続
● 4年次：卒業研究と進路選択の集大成
- 自分で立てた研究テーマでフィールド調査・実験・データ分析を実施
- 学会発表、卒論プレゼン、地域報告会などアウトプットの機会も豊富
- 大学院進学・公務員試験・就職活動など、進路に向けた個別支援も実施
学生の雰囲気｜自然が好き、人が好き、現場で学びたい仲間たち
- 生き物や自然が好きで、地道な観察や作業をいとわないタイプが多い
- “おだやかで協調性がある”学生が多く、チームでのフィールド作業もスムーズ
- 農業系サークル、アウトドア、地域ボランティアに参加する人も多数
- 実家が農家の学生もいれば、都市出身で「食」や「環境」への関心から進学した学生も
子： 手を動かしながら考えるのが得意な人には、すごく合う学部だと思うよ。
親： 試験や成績だけじゃ測れない“芯のある子”が集まってるのね。
就職・進路｜「食・命・環境」を活かせる進路の広さ
● 主な進路分野
- 食品メーカー（商品開発・品質管理・原料調達など）
- 農業法人／JA／地域おこし協力隊などの地域就職
- 公務員（農林水産省、地方自治体の農政部門など）
- 環境コンサルタント、生物調査、エネルギー関連企業など
- 高校教員（生物・農業）、研究職・大学院進学（農学・環境科学・生命科学など）
● 資格・支援制度
- 教職課程（高校「農業」や「理科」など）履修可能
- 土壌医／環境再生医／食品衛生管理者など、分野別の資格も支援
- 地域連携プロジェクトからの就職ルートも存在
子： 農学部って“農家になる人の学部”じゃなくて、「自然と社会をつなぐ専門家」を育てる場所なんだ。
親： どんな時代でも、“食と命”に関わる仕事は大切にされるわよね。
保護者の方へ｜どんな子におすすめ？
- 生き物や自然環境に関心があり、命の循環を学びたい子
- 食や農、栄養、環境に対する社会的な関心がある子
- 理科や社会、地理や倫理など“横断的な学び”が好きな子
- 手を動かしながらじっくり考えるのが得意な子
- 自分の研究テーマを持ち、現場での課題解決に挑みたい子
子： 僕が学んでいることって、明日の食卓、10年後の田んぼ、未来のエネルギーにも関わってるんだよ。
親： 小さな自然から世界全体まで。“農学の視点”って、思っていた以上に大きいのね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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