「理学部」って?“どうして?”を追いかける探究の学部
親: 「理学部」って、工学部とはどう違うの?何を学ぶの?
子: 理学部は、「どうして地球はこうなっているの?」「生き物の仕組みってどうなってるの?」みたいに、“世の中の原理”を解き明かす学問なんだ。応用というより、“本質を探る”ところが魅力なんだよ。
親: なるほど、技術を作る工学とはまた違って、基礎を深く掘っていくんだね。
子: そう。新潟大学の理学部は、日本海や佐渡など豊かな自然環境を活かしたフィールドワークも多くて、実体験を通して自然科学を深く学べるんだ。
学部の特色|自然と向き合い、本質を探る「地に足のついた理学」
● 学問の本質に迫る探究型教育
- 数学・物理・化学・生物・地学と、自然科学を幅広く学べる
- 「応用」よりも「理論」を重視し、基礎からじっくりと理解を深める
- 少人数教育や丁寧な実験指導で、思考力と分析力を育成
● 新潟の自然を活かしたフィールド型の学び
- 日本海や信濃川、佐渡島での地質調査・生態観察などが可能
- 冬は雪氷の観測、夏は海洋環境の調査など四季折々の自然体験
- 地球環境や気象変動などの研究テーマにも直結
● 学際的な視点と研究重視の体制
- 他学部と連携した環境科学・医療理学・数理解析などの学びも可能
- 学部生でも研究室に早期参加し、卒業研究を通して深い専門性を習得
- 地元自治体・研究所・高校との連携プロジェクトも多数
子: “自然の中で科学する”っていう体験ができるのが、新潟大理学部の大きな魅力なんだよ。
学びのステップ|段階的に専門性と研究力を高める
● 1年次:自然科学の土台づくり
- 数学・物理・化学・生物などの基礎科目を幅広く履修
- コンピュータ演習や実験も導入し、科学の基礎スキルを育成
- 文理融合型の教養教育で、幅広い視野を養う
● 2年次:専門分野の選択と本格的な探究へ
- 5つの主要分野(数学・物理・化学・生物・地学)から専門を選択
- 実験・演習が増え、研究的な思考法を実地で習得
- 学外実習や地域での調査活動などもスタート
● 3年次:研究室に所属して、独自テーマに取り組む
- 指導教員のもとで卒業研究に向けた本格的な研究活動
- 学会発表や学術論文への挑戦もサポート
- 大学院進学を視野に入れた専門講義も充実
● 4年次:卒業研究の完成と進路決定
- 年間を通して研究を進め、論文をまとめて発表
- 進路に応じたキャリアガイダンスや面接対策もあり
- 教職や公務員志望の学生への個別支援も実施
学生の雰囲気|静かだけど芯がある、“探究する楽しさ”を知る仲間たち
- 勉強や研究に真面目に取り組む、落ち着いた学生が多い
- アウトドア好き・動植物好き・サイエンス好きが多い傾向
- 自然とのふれあいを大切にするフィールド志向の学生も
- ゼミや実習を通じて、他分野との交流や共同研究も盛ん
親: 静かな中にも、好奇心のエネルギーがあふれてる感じがするわね。
子: うん、テーマを見つけるとトコトン突き詰める“探究者タイプ”が多いよ。
就職・進路|研究、教育、公務員など“理学ならでは”の広がり
● 主な進路分野
- 研究職(国立研究機関、企業の研究開発など)
- 中学・高校の理科教員(教職課程あり)
- 環境アセスメント・気象・地質調査などの技術職
- 公務員(地方自治体、気象庁、国土地理院など)
- 大学院進学(修士→博士進学率も高め)
● 資格・支援体制
- 教員免許(中高理科)取得支援
- 博士課程進学を見据えた研究力育成プログラム
- 地元新潟との地域連携・就職支援も強化中
子: 「理学部=研究職だけ」じゃなくて、環境、教育、行政といった多彩な道があるんだ。
親: 子どもの“好き”が活きる進路が、しっかりあるのはうれしいわ。
保護者の方へ|どんな子におすすめ?
- 数学や理科に興味があり、「どうして?」を深掘りしたい子
- じっくり考えて探究するのが好きな“理系頭”の子
- 自然や環境に関心があり、実体験を通じて学びたい子
- 人と競うよりも、自分のペースで納得いくまで追求したい子
- 将来、教育・研究・環境分野で社会と関わりたい子
子: 理学部で学ぶことって、すぐに“便利な技術”になるとは限らないけど、「世界の成り立ちを理解する」ってすごくワクワクするんだよね。
親: そうね、すぐに役立たなくても、“深く知る”ことが未来を作るのね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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