「工学部第二部」って?働きながら、本気で工学を学びたい人のための学び場
親: 「第二部」っていわゆる夜間部のことよね?最近あんまり聞かなくなったけど、今でもあるの?
子: あるよ!しかも東京電機大学の工学部第二部は、現役の社会人や技術者志望の人が夜間に通って、専門的な工学をきちんと学べる全国でも貴重な夜間制の学部なんだ。長年の歴史と実績があって、いまでも**「働きながら学ぶ」人の味方**として評価されてるよ。
親: じゃあ、昼間は働いて、夜は大学ってこと?大変そう…。
子: たしかに楽じゃないけど、そのぶん現場で感じた疑問をその日のうちに授業で聞けるっていうリアルな学びがあるんだよ。社会人だけじゃなく、学費を抑えながら学びたい高校新卒の学生にも人気なんだ。
学部の構成|機械工学・電気電子工学を夜間で専門的に学べる
東京電機大学 工学部第二部は、以下の2学科を夜間で開講しています。
- 機械工学科第二部
機械設計・エネルギー工学・流体力学・材料力学などの基礎+応用技術
工作実習・製図・CAD演習など“手を動かす学び”も平日夜+土曜昼で実施 - 電気電子工学科第二部
電気回路・電子制御・通信・電磁気学・パワーエレクトロニクスなど
実験・シミュレーション・制御装置の操作など、企業でも通用する技術力を養成
子: 日中の実習もあるけど、夜間を中心に無理なく時間割が組まれているから、生活と学びを両立できるんだよ。
学びの特徴|夜間でも妥協なし。“実践力”を育てる本格工学教育
- 授業は18:15~21:30を基本に、土曜午後にも実験や補講を配置
通学可能な時間帯に集中して授業を展開。社会人・兼業学生にも配慮された設計 - 昼間部と同じ教員が担当。内容・レベルともに一切の差なし
実験・演習・卒業研究まで、昼間部と同じ基準で専門性を育てる
国家資格や技術士補にも対応したカリキュラム構成 - 実務との連携が強い“現場志向型”の授業
社会人学生の現場事例を題材に議論が展開される授業も多く、学びが常に“現実に役立つ”
子: “夜間だから簡単”なんてことはまったくないよ。むしろ時間が限られてるぶん、集中力と効率が求められる本気の環境って感じ!
学びのステップ|働きながらでも、専門家へ着実にステップアップ
1・2年次|数学・物理・製図・計測などの基礎を夜間でしっかり習得
- 大学レベルの工学基礎(線形代数、力学、電磁気、熱力学など)を丁寧に指導
- 製図・CAD/回路基礎/材料実験など、初歩から“実験を通して理解する”スタイル
3年次|専門科目に加え、応用課題や設計演習が本格化
- 各専攻でのコア技術(制御工学、機械設計法、デジタル回路、電力応用など)
- グループワーク・システム開発演習・プレゼンテーションも並行して実施
- 学びながら自分の“専門と実務”をつなげる意識が強くなる段階
4年次|卒業研究で“技術者としての証”をまとめあげる
- 昼間部と同様の研究指導体制。夜間でも教員としっかり相談・開発が可能
- テーマ例:省電力回路設計/構造強度の解析/工作機械の最適制御 など
- 研究発表・報告書制作・実験評価まで、丁寧な指導あり
学生の雰囲気|年齢・立場を超えて“学び直す仲間”が集う環境
- 高校卒業直後の学生、社会人経験者、転職を見据える30代・40代まで多様な層
- 互いの経験や背景を尊重し合う文化で、“落ち着いた大人の空気”がある
- 就業経験がある学生も多く、企業や現場に関するリアルな情報が共有されやすい
- 学費の安さ(昼間部の約半分)もあり、経済的に自立しながら通う学生が多数
子: 年上の人とも自然に話せるし、“みんなが同じ目的で学んでる”っていう安心感があるんだよ。
就職・進路|実務経験+学位で“再評価される自分”へ
主な進路・活用分野
- 現職での昇進・資格取得・技術認定に活用
学歴要件を満たすことで、主任技術者や管理職への道が開ける
社内資格・昇格試験において「工学学士」は高評価 - 転職・就職でのステップアップに直結
技術職未経験からのキャリアチェンジ/契約社員→正社員登用
電気工事士・機械設計者・設備管理などへの転身実績多数 - 大学院進学も可能(本学大学院・他大学大学院)
研究職・開発職としてのキャリア形成、教員免許取得にもつながる
支援体制
- キャリアセンターによる夜間個別相談対応あり
- 推薦制度・紹介制度あり(技術系中小・地元企業含む)
- 卒業生ネットワークによるOB・OGサポートも活発
親: 働きながらでも、こんなにちゃんとした“学びの道”があるなんて…驚いたわ。
子: むしろ“働いているからこそ意味がある学び”を得られる場所、それがこの第二部なんだよね。
保護者の方へ|どんな子におすすめ?
- 経済的に自立しながら大学を目指したい人
- 一度社会に出たけど、やっぱり「専門を学びたい」気持ちがある人
- 工業高校・高専出身で実践を続けながら学歴を得たい人
- 技術を体系的に学び直してキャリアを変えたい人
- 地味でも確実に、力をつけて人生を再設計したい人
子: “夜間だからこそ出会えた人生”ってある。ここは、“人生を諦めない人”のための大学だよ。
親: それはきっと、社会に出た子どもをもう一度支えたい親にとっても、希望になる言葉ね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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