「人間社会学部」って？社会のしくみと人のこころを読み解き、“現代を生き抜く知性”を育てる学び
親： 「人間社会学部」って、ちょっと漠然として聞こえるけど、実際にはどんなことを学ぶの？
子： この学部では、社会学・教育学・心理学を中心に、“人と社会の関係性”をいろんな角度から学ぶんだ。たとえば、家族やジェンダーのこと、学校や地域の課題、働き方やメディアの影響など、今の社会にリアルに関わるテーマがいっぱいあるよ。
親： 人間関係や社会構造をじっくり考える学問なのね。それってどんな仕事につながるのかしら？
子： 教育・福祉・行政・企業・マスコミなど、「人と関わる力」が求められる分野ならどこでも活かせるよ。専門職だけじゃなくて、社会人としての土台になる“考える力”や“伝える力”も身につけられるのが、この学部の魅力！
学部の学びの特徴｜社会・教育・心理の3視点から「人」を深く探究
日本女子大学 人間社会学部は、以下の3学科で構成されています：
● 現代社会学科
- 家族・ジェンダー・メディア・地域社会・労働など、現代の暮らしを多角的に分析
- 調査・統計・フィールドワークなど社会調査の手法も習得
- 社会構造の背景や課題を“データ”と“対話”で読み解く力を育てる
● 社会福祉学科
- 社会的弱者や福祉制度について深く学び、現場で支える力を育成
- 相談援助・障害者支援・地域福祉など実践に根ざしたカリキュラム
- 社会福祉士・精神保健福祉士などの国家資格取得も目指せる
● 教育学科
- 子どもの発達・学校教育・学習支援・教育制度などを幅広く学習
- 教職課程を履修することで小学校教諭や中高（社会・公民）の免許も取得可能
- 教育実習や子ども支援実践演習で“現場感覚”を育む
子： 「社会ってなんだろう？」「人の行動ってなぜ変わるの？」そんな“問い”を自分なりに掘り下げられる学びなんだ。
学びのステップ｜実証・観察・対話を重ねて“社会と自分”をつなげる4年間
● 1年次：人間と社会を広く捉える視点を養う
- 社会学入門・教育学基礎・心理学概論など幅広い基礎科目を履修
- グループディスカッションやワークショップ中心の授業も多数
- 初年次ゼミで、レポート・プレゼン・調査の基礎をしっかり学ぶ
● 2年次：専門性の基盤と“問いを立てる力”を強化
- 家族社会学・福祉政策論・教育心理学など自分の関心分野に応じた科目選択
- 社会調査実習や教育フィールドワークで現場を見る経験
- 留学生との交流・異文化理解の授業で国際的な視点も得られる
● 3年次：ゼミ・実習・調査研究で現実と向き合う
- 各学科ごとの専門ゼミに所属し、自分のテーマに取り組み始める
- 教育実習（教職課程履修者）・福祉施設実習（資格課程履修者）もこの時期に実施
- 現代の課題に対して「自分は何を考えるのか」を文章・発表でアウトプット
● 4年次：卒業研究とキャリア形成を両立
- 卒論テーマ例：LGBTQと学校／子どもの貧困／災害と地域福祉／メディアと女性像など
- 就活と研究を両立できるようゼミ教員の個別サポートが充実
- 「社会で自分の学びをどう活かすか」を見つめ直す時期
フィールドと社会調査が豊富｜“教室の外”で考える力を育てる実践教育
- 地域フィールドワーク（商店街、福祉施設、学校など）での聞き取り調査
- 社会調査士資格に対応した定量・定性調査のトレーニング
- 子ども食堂・学習支援ボランティア・多文化共生支援など課外活動も推奨
- 学会発表・論文投稿に挑戦する学生も多数在籍
親： 社会に出る前から“社会と接点を持つ”って、すごく大切な経験よね。
子： うん、ただ知識を入れるだけじゃなくて、**「行って、見て、考えて、伝える」**ことが、この学部では本当に大事にされてるよ。
学生の雰囲気｜対話と多様性を大切にする、温かくて意欲的な仲間たち
- 社会課題に関心のある学生が多く、ニュースや社会運動への意識も高い
- 穏やかで協調性があり、プレゼン・話し合いが得意な人が多い
- 「自分らしさ」を尊重し合える雰囲気で、他者理解を大切にする文化
- 教員も“伴走者”のような距離感で、親身に相談に乗ってくれる
就職・進路｜“社会を見る力”を活かせる仕事が幅広く選べる
● 主な進路分野
- 公務員（福祉・教育・地域行政など）
- 学校・教育関連（教員、学習支援、教育NPO）
- 一般企業（人事、広報、営業、コンサルなど）
- メディア・出版・広告など、社会発信を担う業界
- 社会福祉法人・NPO・NGOなどの支援分野
- 大学院進学（社会学・教育学・臨床心理・国際協力など）
● 資格取得支援
- 小学校教諭／中高（社会・公民）教員免許
- 社会福祉士／精神保健福祉士（国家資格）
- 社会調査士／認定心理士／児童指導員任用資格など
- 教員採用試験・公務員試験に向けた講座も学内で受講可能
保護者の方へ｜こんなお子さんにおすすめです
- 社会や人間関係に関心があり、“なぜ”を深く考えたい子
- 教育・福祉・心理など、人の成長や支援に関わる仕事を目指す子
- 話す・書く・伝えることに意欲があり、他人と協働できる子
- 将来の方向性をまだ模索中だけど、学びながら見つけたい子
- 社会問題や現代の変化を前向きに受け止め、行動したい子
子： 人と社会のつながりを考えるって、実はすごく奥深くて面白いよ。
親： 答えがひとつじゃない時代に、“考え抜く力”と“人と協力する力”が育つ場所。まさに、これからの社会に必要な学部ね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
コメント