「獣医学部」って?動物の命と人間社会を支えるプロフェッショナルへ
親: 「動物のお医者さん」って響きはかわいらしいけど、実際の獣医学部ってどんな勉強をするの?
子: 実はとても広い分野を学ぶんだよ。ペットの病気を治す小動物医療だけじゃなくて、家畜の健康管理、食品の安全、感染症対策、公衆衛生まで、人間社会を守る役割も大きいんだ。
親: へえ、それは知らなかったわ。日本獣医生命科学大学の特徴って何?
子: 100年以上の歴史を持つ伝統校で、少人数制・実習重視の教育が徹底しているよ。臨床力・科学的思考・動物への共感をバランスよく育てるカリキュラムが特徴なんだ。
学部の特徴|“動物+人+社会”の命を守る獣医学の学び
動物の医療と健康管理を専門的に学ぶ
- 解剖学・生理学・病理学など医学の基礎を動物に特化して学習
- 犬猫などの小動物だけでなく、牛・馬・豚・鶏などの大型動物も対象
- CT・超音波など最先端の検査技術と治療方法を習得
獣医学×公衆衛生×生命科学の統合的視点
- 人獣共通感染症(狂犬病・鳥インフルエンザなど)の理解
- 食品衛生・薬剤管理・家畜防疫など行政職にも通用する知識
- バイオサイエンスや分子生物学にも強い生命科学的アプローチ
動物との接し方、人間性の教育も重視
- 動物福祉・倫理学・飼い主とのコミュニケーションも学ぶ
- 実際に動物に触れて学ぶ実習が1年次から豊富
- 命を扱う重みと向き合う「獣医師としての心構え」も育成
子: ペットの病気を診るだけじゃない。獣医師って、「社会全体の健康を支える医療者」なんだよ!
学びのステップ|専門性と現場力を6年間で段階的に習得
● 1・2年次:獣医学と生命科学の基礎を固める
- 獣医学概論/動物解剖学/生化学/ウイルス学
- 実験動物・農場動物の飼育管理を通じて“命”に向き合う
- チュートリアル制で基礎学力を徹底サポート
● 3・4年次:診療技術と病気への理解を深める
- 臨床診断学/外科学/内科学/臨床検査学/薬理学
- 学内附属動物病院での見学・技術実習がスタート
- 小動物・大動物・公衆衛生に関わる各分野の応用演習
● 5・6年次:臨床実習と国家試験対策の総仕上げ
- 附属病院での長期ローテーション実習(診療参加型)
- 公的機関・研究施設でのフィールド実習や衛生調査も実施
- 国家試験直前の集中講義と模擬試験で徹底サポート
実習と設備|“命の現場”で学ぶ徹底的な実践重視
- 小動物診療センター:最新医療機器を使った本格臨床実習
- 大動物実習牧場:牛・馬・羊などの健康管理を体験
- 実験動物施設/感染症ラボ/解剖実習室:研究・応用にも対応
- 地域との連携による動物愛護・予防啓発活動にも参加可能
子: 実際の動物に向き合う中で、机では学べない“命の重さ”を感じられるよ。
学生の雰囲気|動物を愛し、使命感を持って学ぶ仲間たち
- 子どもの頃から動物が好きだった、という学生が多数
- 進路に強い明確な志を持った学生が多く、真面目で努力家
- 座学・実習・研究とハードだけど、支え合う仲間意識が強い
- 学園祭や動物ふれあいイベントも開催され、明るさと優しさのある雰囲気
親: 動物に対する「優しさ」と、「医療者としての厳しさ」の両方が必要なのね。
子: うん。獣医師って、感情だけでも知識だけでもできない職業だから、心も頭も鍛えられるよ。
就職・進路|獣医師国家資格を活かして多方面へ
● 主な進路先
- 動物病院(小動物臨床医として勤務)
- 家畜保健衛生所/農林水産省/地方自治体(公務員獣医師)
- 食品メーカー・医薬品企業(品質管理・安全衛生部門)
- 動物園・水族館・研究機関(行動観察・飼育管理・研究補助)
- 大学院進学(獣医学・感染症・再生医療分野など)
● 国家試験対策とキャリア支援
- 国家試験合格率は全国でも高水準を維持
- 専任教員による個別指導・ゼミ・補習体制が整備
- OB/OGによる職業理解講座や実習先のネットワークも豊富
子: 臨床だけじゃなくて、行政・教育・研究、どこにでも活躍のフィールドがあるんだよ。
保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめです
- 動物が大好きで、命を支える仕事に関わりたい子
- 医療や生物に興味があり、理系の勉強にも努力できる子
- 人と動物、両方に寄り添う力を育てたい子
- 社会貢献や公衆衛生に関心がある子
- 専門職として“自分の道”をしっかり築きたい子
親: 動物への愛情と科学的な視点の両方が必要なんだね。
子: うん、だからこそここでは、「獣医師になる覚悟」を6年間かけて育ててもらえるんだ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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