「生命環境学部」って?自然と命を“現場”から学び、守り、活かす学び
親: 「生命環境学部」って、名前は立派だけど、実際にはどんなことを学ぶのかしら?
子: 一言で言うと、「人と自然が共に生きる道を探す」学部だよ。帝京科学大学の生命環境学部は、野生動物・植物・生態系・地球環境を幅広く学んで、現場で体験しながら“自然と人間の共存”を考えるのが特徴なんだ。
親: 机の上の勉強だけじゃないってこと?
子: うん、むしろ“野外フィールドが教室”って感じ!奥多摩の自然に囲まれたキャンパスで、調査・観察・実験・保全活動を通して、体で学ぶ授業がいっぱいあるよ。
学びの特徴|“自然のなかで学ぶ”を徹底した実践重視の教育
● 生態・環境のプロフェッショナルを育てる基礎教育
- 生物多様性、生態学、植物学、動物行動学、気象学、地学などを体系的に学修
- 座学と並行して、野外観察・調査技法・標本作成などを早期から実践
- 実験・統計・GIS(地理情報システム)などの科学的手法も重視
● フィールド重視のカリキュラムが最大の魅力
- キャンパス周辺の山林や河川での定期的な観察・記録・調査活動
- 里山保全活動・ビオトープ造成・動植物モニタリング実習が豊富
- 長野県や八丈島などでの宿泊型フィールドワークも実施
● “人と自然”のつながりも重視
- 環境教育・自然体験プログラムづくりの演習授業あり
- 環境保全と地域社会、エコツーリズムなどの社会的視点も学ぶ
- 環境倫理やSDGsをベースにした“考える力”も育てる
学びのステップ|体験・観察・分析を通して深める4年間
● 1年次:自然と科学の“目”を養う
- 基礎生物学・化学・地学・情報処理・自然環境論などを学習
- 樹木や鳥の観察、河川の水質調査などを体験的に実施
- 野外調査の基本技術(記録・測定・安全管理など)を習得
● 2年次:生物と環境のつながりを深く理解
- 生態系の構造、植生・動物行動の観察、土壌や気象の分析手法を学ぶ
- 地域環境保全活動に参加し、現場での課題解決力を磨く
- ゼミ活動スタート。小グループで実験や調査を実施
● 3年次:自分の専門分野を決め、研究に本格着手
- 野生動物の調査、森林管理、昆虫分類、水環境評価など、多様な研究テーマに対応
- 国内外の研修・合同調査(例:離島や国立公園など)にも参加可
- 地域NPOや教育施設との連携プロジェクトで社会との接点も
● 4年次:卒業研究で“自分の問い”に挑む
- 現場での調査→データ分析→論文作成まで一貫して実施
- 研究成果は卒業発表会でプレゼン。学会発表を目指す学生も
- 指導教員とマンツーマンで進める手厚いサポート体制あり
学生の雰囲気|自然が好き。観察と探究が好き。“フィールド派”の仲間たち
- 動植物が好き、野外活動が好き、という“自然好き”な学生が多い
- 雨の日もフィールドに出てコツコツ調査を続ける“研究肌”の人も
- おとなしいけれど情熱的、“ことばより行動で語る”タイプが多め
- チームで野外活動をする中で、絆と責任感を育てる雰囲気
就職・進路|“自然と生きる”学びを、社会で活かす進路へ
● 主な進路分野
- 環境コンサルタント・生態調査会社・自然系NPO法人
- 動物園・水族館・博物館・ビジターセンターなどの自然解説員
- 教員(理科・農業・環境教育)/環境学習指導員
- 公務員(環境省・自治体環境課・林業職など)
- 大学院進学(生態学・環境科学・自然保護学など)
● 資格・支援体制
- 中学校・高校教員免許(理科)
- 樹木医補/自然再生士補/学芸員/環境再生医などの資格支援
- キャリア支援+研究室ネットワークによるインターン・求人紹介あり
子: 研究職だけじゃなくて、“自然と関わる仕事”って実はいろんな形があるんだ。動物園の飼育係とか、地域の自然ガイドとかね。
保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめです
- 動植物・自然が好きで、フィールドで学びたい子
- 理科・生物・地学が好きで、観察や分析が得意な子
- 将来、環境や生態に関わる仕事がしたい子
- 都会より自然のなかでじっくり学びたい子
- SDGsや環境保全など、地球規模の課題に関心がある子
親: 最近は“環境”の仕事も注目されているけど、こういうフィールド中心の学びは貴重ね。
子: うん。“自然の声を聞ける人”って、これから本当に社会に必要だと思うんだ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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