「家政学部」って？暮らしの専門家を育てる、実践重視の学び
親： 「家政学」って昔ながらの“お裁縫”とか“料理”のイメージがあるけど、今もそうなの？
子： 実はね、今の家政学はすごく幅広くて進化してるんだよ。東京家政大学の家政学部では、食・衣・住・家庭・教育・福祉・環境問題まで、現代の暮らしを科学的・実践的に学べるんだ。
親： 暮らしを「学問」として研究して、それを社会に役立てていくのね。
子： そう！たとえば、栄養学・被服学・住居学・生活経営学・家庭科教育など、専門的な分野がしっかりあるんだよ。
学部の柱｜“衣食住”と“人”のつながりを科学的に探究する
● 食生活の科学（栄養・調理・健康づくり）
- 栄養バランスや生活習慣病予防の食生活設計
- 食品の安全性や調理の科学を実験で学ぶ
- 調理実習・献立作成・食品分析など実践も豊富
● 衣生活とデザイン（被服構成・ファッション・生活文化）
- 衣服の素材、着心地、デザインを構造・機能の面から探究
- ファッション造形や色彩学など、感性も磨ける
- 被服のリメイクや持続可能な衣生活も研究対象に
● 住まいと環境（住宅設計・インテリア・バリアフリー）
- 快適な住空間の設計、安全性、環境への配慮を学ぶ
- CADを使った住居設計や住宅模型制作も体験
- 子育て・高齢者にやさしい住環境のデザイン
● 家族・社会との関わり（生活経営・福祉・教育）
- 家族関係、消費行動、家計管理、育児・介護の支援
- 家庭科教育法や教材開発など、教職にも直結
- 生活の中のジェンダーやサステナビリティの視点も重視
子： 「衣・食・住」に“科学・デザイン・教育・社会”が加わる感じかな。毎日の生活を支える知恵と技術を、研究＋実践で学べる学部だよ。
学びのステップ｜実験・実習で暮らしのプロになる4年間
● 1年次：生活の基礎を科学的に理解
- 栄養学、被服学、住居学の基礎科目
- 実験・演習形式の授業で感覚と理論をつなぐ
- プレゼン・レポートなど、伝える力も重視
● 2年次：専門性を深め、実習で体験
- 食品加工実験、ファッション造形実習、住居模型設計など
- 実習施設（調理室・被服室・生活科学実験室）も充実
- 教職課程履修者は教育実習準備も本格化
● 3年次：研究活動と社会との接点を広げる
- ゼミナールに所属して個人研究をスタート
- 地域イベントや生活支援活動への参加
- 家庭科教育実習、企業や行政との連携プロジェクトも
● 4年次：卒業研究とキャリア形成
- 卒業研究では、自分の関心を深堀り（例：高齢者食・リユース衣料・子育て支援など）
- プレゼン発表・論文執筆・成果展示
- 就職活動や資格取得の仕上げの時期に
実践の場｜“生活を支える力”を現場で磨く
- 小中学校での家庭科教育実習
- 地域での高齢者向け栄養講座や健康支援イベント
- 被服作品の展示発表やファッションショー
- 子育て支援団体との協働プロジェクト
- 住居設計ワークショップや災害時生活支援研究
学生の雰囲気｜丁寧で誠実な“暮らしのプロ志望”が集まる
- 家族・生活・子ども・食や衣に興味がある人が多い
- コツコツまじめな学生が多く、研究熱心
- 実習を通して仲間と支え合う“チーム力”も育つ
- 自分の暮らしにも活かせる知識を学ぶ楽しさを感じている人が多い
就職・進路｜“暮らしの専門性”を活かして多分野へ
● 主な進路
- 家庭科教員（中学・高校）
- 食品・衣料・住関連の企業（開発・販売・企画など）
- 公務員（消費生活相談員など）
- 子育て支援・生活支援・福祉系のNPOなど
- 大学院進学（生活科学・教育学・デザイン研究など）
● 資格・支援体制
- 中学校・高等学校教諭一種免許状（家庭）
- 司書教諭・フードスペシャリストなどの資格取得が可能
- キャリアセンター・教職センターで個別指導あり
子： “家庭科の先生”になる子もいれば、“食品メーカーの開発担当”や“暮らし系のデザイナー”になる子もいるよ。
保護者の方へ｜どんな子におすすめ？
- 暮らしや家族のことに関心がある子
- 食・衣・住の分野に興味がある子
- 実験や実習で手を動かすのが好きな子
- 教育や福祉など、人の役に立ちたい気持ちがある子
- サステナブルな社会づくりに関心がある子
親： 暮らしを支えるって、実は社会の根っこを支えることなのね。
子： うん。だからこの学部で学ぶことって、すごく「生きる」に直結してるんだよ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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