「ウェルビーイング学部」って? 幸せと社会の“これから”を学ぶ場所
親: 「ウェルビーイング」って最近よく聞くけど、大学でどう学ぶの?
子: 「ウェルビーイング」は一言でいうと、「人がよりよく生きるための知恵としくみ」を考える学問。武蔵野大学では、心の健康・社会のつながり・持続可能な暮らしなど、幸福と社会の両方を視野に入れて学ぶんだ。
親: なるほど、心理学とか福祉に近いのかな?
子: 一部そうだけど、それよりももっと広い視点で、人の幸せと社会の課題をつなげて考えるのが特徴かな。「個人の幸せ=社会の幸福」って考え方で学ぶんだよ。
学部の特徴|“幸せ”を科学と社会からとらえる新しい学問領域
● キーワードは「Well-being(ウェルビーイング)」
- 身体・心・社会・環境のバランスが取れた状態を指す概念
- 単なる「メンタルヘルス」や「自己実現」ではなく、他者や社会との関係性の中での幸福を考える
● 学びの柱は3つ
- こころのウェルビーイング:心理学・感情知能・ストレスマネジメントなど
- 社会のウェルビーイング:福祉・教育・ジェンダー・働き方改革など
- 未来のウェルビーイング:テクノロジーと幸福、環境と生活の調和、地域共生のデザイン
● 実践的アプローチ
- フィールドワーク、プロジェクト型授業、地域連携など「体験から学ぶ」実践重視
- 他学部(経営・教育・看護など)との連携授業も豊富
学びのステップ|自己理解から社会実装までの4年間
● 1年次:ウェルビーイングの基礎を知る
- 幸福学・心理学・倫理学・SDGs入門など
- 自己理解ワークショップ、他者理解演習などで“気づき”を深める
- 学部横断での探究テーマ選びの基礎力を養う
● 2年次:テーマ別に学びを深める
- ソーシャル・ウェルビーイング論、心のケア論、共生社会デザイン
- 調査・インタビュー・グループプロジェクトに挑戦
- 学外NPO、企業、教育現場との協働活動もスタート
● 3年次:社会との接点で実践する
- 長期インターン、サービスラーニング(社会貢献型学習)
- 地域課題や企業のCSRに関わる実践型ゼミナール
- 留学や国際協力活動を通じたグローバルな視点も取り入れる
● 4年次:卒業研究+未来の選択
- “あなたにとっての幸福とは?”を問い続ける卒業論文
- 実際の社会変革に向けた提案書作成やプレゼンテーション
- キャリア支援を受けながら、自分らしい進路をデザイン
実践事例|こんな取り組みが行われています
- 若者の孤立対策プロジェクト(地域×大学連携)
- サステナブルな働き方の探究(企業ヒアリング&提案)
- 学内ピアサポート活動(学生間でのメンタル支援)
- 地域住民とつくるウェルビーイング・マルシェ
- “幸せってなに?”を問う高校生向け出張授業企画
学生の雰囲気|やさしさ×行動力×探究心のある仲間たち
- 他者への関心が強く、支えることに喜びを感じるタイプが多い
- 心理・教育・福祉・SDGsに関心がある学生が中心
- 誰かの「しんどさ」に寄り添える共感力が高い
- “正解のない問い”に対して考え続ける柔らかさを持った人が多い
就職・進路|“誰かの幸せを支える”仕事へ
● 主な進路分野
- 教育・福祉(スクールカウンセラー、福祉施設職員、教育関連企業)
- 企業の人事・ダイバーシティ推進・CSR部門
- NPO・地域団体・ソーシャルビジネス系スタートアップ
- 医療・メンタルヘルス関連支援職(心理支援アシスタントなど)
- 公務員(福祉行政、地域振興など)
● 資格・支援体制
- 社会調査士、メンタルヘルスマネジメント検定、TOEIC等の取得支援
- 少人数ゼミ・キャリアワークショップによる進路サポート
- 地域実践型キャリア教育プログラムあり
保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめ
- “人の幸せ”や“心の健康”に関心がある子
- 自分の強みを見つけながら、社会にも貢献したい子
- 対話が好きで、じっくり考えるのが得意な子
- 学問の枠にとらわれず、広く「人間らしさ」を探究したい子
- SDGsや地域課題に主体的に取り組みたい子
子: 「幸せって、一人で完結するものじゃないんだよね。だから、社会や他人との関係を含めて考えるのがウェルビーイングなんだ。」
親: 幸せって“答え”じゃなくて“問い”なのね。それを4年間かけて深める学部って、なんだかすごく現代的ね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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