「文学部」って?“読む・書く・考える”を通して、自分と社会を深く見つめる学び
親: 文学部って、正直「本を読むだけ」って印象があるんだけど…それって就職につながるのか心配なのよね。
子: その気持ち、よくわかる。でも玉川大学の文学部は、「読む・書く」だけじゃなくて、「深く考え、他者と対話し、伝える力」を育てる学部なんだよ。つまり、“生きる力”や“働く力”の土台をしっかり鍛える場所なんだ。
親: なるほど。思考力や表現力って、どの仕事にも必要だものね。
子: そう。玉川大学は“全人教育”っていう考え方を大事にしていて、人間としての「総合的な力」を文学の学びを通して伸ばしていくのが特徴だよ。
学びの特徴|ことば・文化・人間への探究から、思考力と表現力を育てる
● 文学・言語・文化を多角的に学ぶ
- 古典文学から現代文学、詩、小説、評論など幅広いジャンルを扱う
- 哲学・宗教・思想・歴史なども含めて、人間の営み全体を深く掘り下げる
- 日本語・日本文化に加え、比較文学・異文化理解も大切なテーマ
● 表現と批判的思考を重視した授業
- 読解力・論理的思考・文章構成・スピーチなどの力を丁寧に育てる
- 書くこと・話すことを通して「他者と伝え合う力」「問いを立てる力」を磨く
- 「答えを出す」のではなく、「問いを持ち続ける」姿勢を重視
● 教育・出版・メディアにもつながる“実践”型の学び
- 教員免許(国語・書道など)の取得が可能
- 出版・編集・メディア業界に向けた実践的な文章講義や企画演習
- 読書会・ゼミ合宿・フィールドワークなど、学びを“現場”につなげる活動が多数
学びのステップ|読む・書く・考えるを深める4年間
● 1年次:言語・文学の基礎にふれ、自分の問いを見つける
- 文学入門、日本語学、哲学入門、思考と表現などの基礎科目を履修
- 少人数ゼミでのディスカッションやエッセイ作成にチャレンジ
- 多摩キャンパス内の豊かな自然環境を活かした読書・思索の時間も大切に
● 2年次:専門性を深め、テーマを掘り下げて学ぶ
- 文学史・作家研究・現代批評など、関心に合わせた科目を選択
- 学生同士での読書会・発表会を通じて、読む・語る力を鍛える
- 地域連携イベント(例:朗読劇や小学生向け読書教室)にも参加
● 3年次:ゼミ所属で「自分の問い」に向き合う
- 専門ゼミで自分の関心に合ったテーマ(例:太宰治の表現・戦後詩・批評理論)を深掘り
- 書評や論文の執筆練習を行い、批判的な読みと書きの技術を強化
- 教育実習や編集・出版プロジェクトなど、実社会と接続する機会が増加
● 4年次:卒業論文で「ことば」を通じて世界に発信
- 研究対象を深く掘り下げ、約1年間かけて卒論を執筆
- 文学・言語・思想・文化に関するオリジナルの問題意識を論理的に展開
- 教員や仲間と議論を重ね、「伝える力」と「聞く力」を同時に磨く
学生の雰囲気|おだやかで探究心あふれる、“対話が好き”な人たち
- 本や言葉が好きな学生が多く、物静かながらも熱意を秘めたタイプが多い
- 学生同士の対話や教員との距離が近く、知的な刺激が豊富
- 美術や映画、音楽など、表現活動に関心のある人も多く、多様な価値観が共存
- 共感力や思考の柔軟性を大切にする、やわらかい空気感
就職・進路|“ことばと思考”の力で、あらゆる分野へ
● 主な進路分野
- 教育業界(中学校・高校教員、学習塾、教育サービスなど)
- 出版・編集・新聞・放送などのメディア・コンテンツ業界
- 一般企業(人事・企画・広報など“伝える仕事”に強い)
- 公務員・NPO・図書館司書など、地域に根ざした仕事
- 大学院進学(文学・人文・教育・社会学などの研究分野)
● 資格・サポート体制
- 中学校・高校(国語)教員免許、図書館司書、博物館学芸員などの資格取得可
- 教職支援センターによる手厚い就職・採用試験対策
- キャリアセンターとゼミ教員の連携による個別進路相談
子: 「文学部=就職に弱い」って思われがちだけど、“読んで考えて伝える力”って、どんな業界でも本当に求められてるんだよ。
保護者の方へ|こんなお子さんにぴったりです
- 読書や表現が好きで、言葉の力を大切にしたい子
- 深く考えることが好きで、自分の価値観を育てたい子
- 将来、人と関わる仕事や教育に関心がある子
- マニュアル通りよりも「自分の考え」で動ける人になりたい子
- 小さな問いをコツコツ探求し続ける粘り強さを持っている子
親: 文学って、人生を深く見つめる“人間の学問”なのね。
子: うん。“役に立つ”かどうかじゃなくて、“どう生きるか”を考える力が、結局いちばん役に立つと思うよ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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