「生活共創学部」って?暮らしの課題に向き合い、地域とつながる学び
親:「生活共創」ってちょっと聞き慣れない言葉だけど、どんなことを学ぶの?
子: 簡単に言えば、「衣・食・住」や「子ども」「高齢者」「地域社会」など、私たちの暮らしに関わることを総合的に学んで、“地域と共によりよい生活をつくる力”を育てる学部だよ。
親: なるほど。家政学に地域連携や実践が加わったようなイメージね。
子: そうそう。「共創」っていうのは、“誰かのために”ではなく、“一緒に課題を見つけて、一緒に解決していく”って意味。現代の家政学をもっと社会につなげた学びって感じかな。
学びの柱は「暮らし」「共創」「実践」!日常の課題に大学で取り組む
- 生活と福祉の視点から地域課題を探る
食生活、衣生活、子育て、高齢社会、地域福祉などの分野で「どう暮らしをよくするか」を考える
地域で実際に困っている人と出会い、現場から学びを深める - 地域の人と一緒にプロジェクトを動かす
商店街の活性化、子育てサロンの運営、空き家活用など多彩なフィールドワーク
東京・多摩地域の市民団体や行政とも連携して課題解決に挑戦 - 生活の中にある社会問題を読み解く
SDGsやジェンダー問題、貧困・孤立などの視点から、暮らしの背景を考える
小さな“気づき”から社会課題へと目を向ける訓練も
子: 地域の「おばあちゃんの知恵袋」や「子育ての困りごと」なんかも、全部が学びのテーマになっていくんだよ。
学びのステップ|身近な暮らしから、社会全体の課題へ広がる4年間
- 1年次:暮らしを見つめ直す基礎から
家政学入門/生活デザイン論/地域社会の理解
調布市や多摩地域でのフィールド体験もスタート - 2年次:フィールドワークと課題探究が本格化
子育て支援演習/高齢者福祉実習/地域活動プロジェクト
学外パートナーとの共同プログラムに参加し、企画・運営を実践 - 3年次:自分の関心を深め、専門性を育てる
ソーシャルデザイン実践/食と健康の課題探究/防災教育など
長期インターンシップ(福祉施設・地域団体・行政等)で現場を知る - 4年次:卒業研究で「暮らしの課題」に提案を
自ら調査・分析を行い、生活改善に向けた提案を発表
地域の人々や実習先からのフィードバックも受けながら仕上げる
親: 座学だけじゃなくて、現場とつながる経験が本当に多いのね。
子: うん、「地域に出るのが当たり前」って空気があるよ。人と関わる力も自然とついてくる感じ。
学生の雰囲気|“やさしさ”と“実行力”が共存するあたたかい学びの場
- 「誰かの役に立ちたい」という思いをもつ学生が多い
- 子どもや高齢者、障がいのある方への支援に興味がある子もたくさん
- 社交的なタイプだけでなく、じっくり型・聞き役タイプの子も活躍
- 学内外の実践を通して、自然と自己肯定感と自信がついていく
子: 話し上手じゃなくても大丈夫。聞く力とか、寄り添う気持ちをちゃんと評価してくれる学部なんだ。
就職・進路|「暮らしに寄り添う仕事」に多彩な道が開ける
- 主な進路分野
福祉施設(子ども・高齢者・障がい者支援)
地域づくりNPO・市民活動団体
地方自治体・社会福祉協議会
保育・教育関連施設(保育士資格は別途取得が必要)
食品・生活関連企業、住生活サービス業界など - 資格取得・支援体制
家政士(国家資格)受験対応
社会福祉主事任用資格/福祉住環境コーディネーター
地域フィールドワーク・インターン支援が充実
少人数制による個別進路サポートあり
親: 地元密着型の進路も多そうね。都会より“人と人とのつながり”が大事な仕事が多い感じ。
子: そうなんだ。だからこそ、「人と関わるのが好き」って気持ちが一番の武器になるよ。
保護者の方へ|どんな子におすすめ?
- 暮らしに関心がある、生活の中に幸せを見つけたい子
- 子ども・高齢者・地域など人との関わりを大事にしたい子
- 地域での活動やフィールドワークに興味がある子
- 専門職よりも“誰かと一緒に課題を解決する”ことにやりがいを感じる子
- 話すよりも聞く・支えるのが得意な子
子: この学部で学んで、「小さな暮らしの声に耳を傾けることが、社会を変える一歩になる」ってことを実感したよ。
親: それって、すごく大事な気づきね。暮らしを見つめる目をもった人が、これからの社会には必要なのね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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