「芸術学部」って?“表現”を通して社会と向き合う、メディア時代のアート教育
親: 「芸術学部」って聞くと、美術やアートっていうイメージだけど、この大学ではどんなことをするの?
子: 東京工芸大学の芸術学部は、「芸術=自由な表現」だけじゃなくて、映像、写真、アニメ、デザイン、メディアアートまで含めた**“伝える手段としての芸術”**を徹底的に学ぶ場なんだ。だから、社会や人の心に届く作品を、テクノロジーと感性の両方から考えて制作していくんだよ。
親: なんだか「芸術」っていうより「総合表現」って感じね。
子: まさにそう!しかも、プロ仕様の設備で“実際に制作”しながら学べるから、在学中から映像制作やアニメ制作のプロジェクトに関わる人も多いよ。
学部の特徴|アート・デザイン・テクノロジーを横断する“メディア芸術”の拠点
- 7つの専門領域でプロを育成(選抜制で進級)
- 写真:撮影・現像・編集をプロ仕様で学ぶ
- 映像:映画・CM・MV制作など、企画から編集まで実施
- アニメーション:手描き・3DCG・絵コンテ・演出などを体系的に習得
- ゲーム:シナリオ・キャラ設計・エフェクトなどを総合的に
- インタラクティブメディア:AR・VR・センサーアートなど先端表現
- メディアアート:デジタル×アートの最前線で「問いを形にする」
- グラフィックデザイン:広告・ブランディング・タイポグラフィなどを網羅
- 1・2年次はすべての領域を体験し、自分の適性を発見
専門に縛られず、基礎的な表現・思考力を全員が幅広く学ぶ
3年次から専攻に分かれて本格的なプロフェッショナル教育へ - 作品づくりは“現場主義”!プロ同様の制作体制で鍛える
映像・写真スタジオ、録音ブース、アニメ専用編集室など本格設備を完備
チーム制作/フィールドワーク/展覧会参加など実践的学びが豊富
子: “アートを楽しむ”じゃなくて、“アートで伝える・働く”がキーワード。作品で勝負する力が身につくよ。
学びのステップ|「表現する力」を本気で育てる4年間
1年次|「伝えるとは何か」を考え、手を動かす基礎づくり
- デッサン/写真基礎/映像演習/アニメ体験/インタラクティブ演習など多彩な入門授業
- デザイン思考や芸術概論を通じて、“伝える”とは何かを探る
- 異なる分野を横断しながら、自分の「好き」「得意」を発見
2年次|表現技術を磨きながら、“作品”として仕上げる練習へ
- 撮影・編集・演出・造形など、道具の使い方と技術の習得
- グループ制作や講評会などで“見せる力・伝える力”を強化
- ゲスト講師(現役クリエイター)による実践指導も随時あり
3年次|専攻に分かれ、プロの現場レベルの課題に挑戦
- 作品企画・コンセプト設計・制作スケジュール管理を自分で行う
- 映画制作、個展開催、インスタレーション展示など“自分の表現”を社会に向けて発信
- コンテスト・映画祭・卒展での発表も活発
4年次|卒業制作とキャリアの両立。最後の1年で未来を形に
- 卒業制作:1年間かけて取り組む個人またはチームによる作品発表
- 卒業制作展は企業・業界関係者も注目する一大イベント
- ポートフォリオ作成・自己PR支援・キャリアデザイン科目も展開
親: 本当に“作ってばかり”の大学生活なのね。
子: そう。でもその分、卒業時には「自分だけの作品」と「自分のスタイル」がちゃんと残るよ。
設備と環境|都心のキャンパス+本格的な創作空間
- 中野キャンパス:新宿に近く、映像・写真・編集・展示施設が集中
- 厚木キャンパス(工学部)とも一部連携し、技術面のサポートも可能
- 充実の撮影スタジオ/アニメ制作室/デザインラボ/MACラボあり
- 校内にギャラリー・上映会スペースがあり、作品発表の機会多数
子: 「こういうの作ってみたい」って思ったときに、ちゃんと実現できる場所があるのが魅力だよ。
学生の雰囲気|“表現オタク”たちが集まる、個性に満ちた自由空間
- アニメ・映画・カメラ・CG・広告など「好き」が爆発してる学生が多い
- おしゃれ・地味・理屈っぽい・不思議キャラなど、個性豊かだけどリスペクトし合う文化
- 自分の「好き」を徹底的に掘り下げている人が多く、作品も多様
- 話すのが苦手な人も、作品でしっかり自己表現している
子: 見た目も性格もバラバラ。でも「作品」という共通言語があるから、深くつながれるんだよ。
就職・進路|“作品力”で未来を切り拓く、表現者としてのキャリア
主な進路分野
- 映像制作会社/映画・テレビ・CM・YouTube関連企業
- 出版・広告・Webデザイン・グラフィック系企業
- ゲーム・アニメ・CG制作スタジオ
- 自治体・NPOの広報や文化政策関連
- フリーランスアーティスト・写真家・クリエイティブ起業
- 大学院進学(芸術・映像・メディアアート等)
キャリア支援と実績
- ポートフォリオ・作品集の個別指導あり(制作・面接対策)
- 映像コンテスト・アートイベントへの出品奨励+講評支援
- キャリアガイダンスやOB・OGによるトークイベントあり
- 卒業展からのスカウトや企業とのマッチングも実施
親: 「芸術=食べていけない」って時代じゃなくなってきたのかもね。
子: ちゃんと“届ける技術”があれば、作品って仕事につながるって実感したよ。
保護者の方へ|どんな子におすすめ?
- 映像、写真、イラスト、アニメ、デザインなど“つくること”が大好きな子
- 自分の世界観や表現を持っていて、それを形にしたいと願う子
- 一人で黙々とでも、チームでわいわいでも、ものづくりを楽しめる子
- 何かを伝えたい、社会とつながりたいという「表現の使命感」がある子
- “作品で勝負する道”にチャレンジしてみたいと思っている子
子: 表現することって、自分を深く知ることでもあるんだ。ここでそれを実感できたから、自分に自信が持てたよ。
親: 芸術って、人の心を動かす力があるのね。作品を通して、ちゃんと社会と向き合っていける子になる気がするわ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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