「都市生活学部」って? “暮らし”を科学し、よりよい社会の実現を目指す学び
親: 「都市生活学部」って聞き慣れないけど、どんなことを学ぶのかしら?
子: 一言でいうと、「人と暮らしと社会のつながり」を幅広く学ぶ学部。
東京都市大学の都市生活学部では、衣・食・住・健康・環境・福祉・ジェンダー・防災・街づくりまで、私たちの毎日の生活そのものが学問のテーマになるんだ。
親: なるほど、「生活」が主役なんだね。しかもそれを、都市というスケールで考えるのね。
子: そう。だからこそ、**“実感をもって学べる”**のがこの学部の魅力だよ。
学びのフィールドは「衣・食・住+まち+人間関係」!暮らしを構成する全要素が対象
● 住まい・街・環境を考える
- 住宅設計・住環境評価・バリアフリー設計などを基礎から学習
- 都市の構造やまちづくり、公共空間と生活者視点の関係性を分析
- 災害時の避難設計、防災まちづくりへの参加型プロジェクトも
● 食・健康・家族を考える
- 食と健康の関係、家庭科教育、子育て支援、福祉政策などを学ぶ
- 食品ロス・栄養教育・高齢者支援など、地域密着型の課題解決型学習
- 乳幼児から高齢者まで、ライフステージごとの支援方法も学習
● ジェンダー・共生・暮らしの多様性を考える
- 家族のあり方・ジェンダー問題・働き方と生活設計
- ダイバーシティ&インクルージョン社会に必要な視点を体得
- LGBT、シングル家庭、外国人住民など多様な背景への理解を深める
子: つまり、「誰もが安心して暮らせる社会」ってどんなものかを、現実に即して追求していくんだよ。
「見て・触れて・動いて」考える。都市の暮らしを体感するアクティブな学び
- 実際の集合住宅や街区、福祉施設、保育所などへのフィールドワークが多数
- 地域住民との意見交換、ワークショップ、まち歩き調査などを通じた実地型授業
- **学外連携プロジェクト(世田谷区や川崎市など)**で、現場から課題を吸い上げ、政策提案も行う
- 防災ワークショップ、子育てサロン支援、住まいのユニバーサルデザイン研究など多様な演習あり
親: 教室で座っているだけじゃないのね。実際の生活の場で学ぶのね。
子: うん、だから**「学んだことが、すぐ家や社会で活かせる」**って実感があるんだよ。
学びの4年間|日常→地域→社会へと視点を拡張するステップ構成
● 1年次|生活と社会の基礎をひろく学ぶ
- 生活学入門/社会調査法/環境と人間の関係/ジェンダー論
- プレゼンテーション演習や文章表現演習で、発信力の土台も育てる
- 地域フィールドワーク(商店街・保育園・集合住宅など)を体験
● 2年次|課題ごとの専門性を深める
- 住環境論/福祉政策論/地域生活支援論など
- 「高齢化社会と住まい」「外国人支援とまちづくり」など現実的テーマに取り組む
- 教職課程や家庭科教育課程など、将来の資格選択にも対応
● 3年次|地域と連携した実践・研究が中心に
- 世田谷区との「子育てとまちづくり」連携プロジェクト
- 災害と生活再建をテーマにしたゼミ活動
- 調査・分析・提案まで一貫して行うフィールド実習が充実
● 4年次|卒業研究で「わたしの社会提案」をかたちに
- 「地域福祉と多世代交流施設の設計提案」
- 「ひとり親家庭への住宅支援制度の改善策」
- 「外国人住民の日本語支援と地域参加の関係」
など、個人の問題意識をもとに社会課題へ切り込む
子: 「暮らし」って、どこにでもあるテーマだからこそ、卒論の幅もすごく広いんだよ。
学生の雰囲気|社会派だけど温かい、“思いやり×実行力”の人が集まる
- 「社会の役に立ちたい」「身近な人を幸せにしたい」って思いを持った子が多い
- フィールド活動が多いから、人と関わることが好きな学生が多い
- 実習やグループワークを通じて、チームで動ける力が自然と育つ
- 文系・理系問わず、多様なバックグラウンドの学生がのびのび活動中
就職・進路|「暮らしをよくしたい」を仕事にする多彩なキャリア
● 主な進路
- 公務員(市役所・福祉行政・住宅政策担当など)
- 住宅メーカー・不動産・建築系企業(住環境設計・営業・リサーチ)
- 教育関係(家庭科教員/生涯学習施設スタッフ)
- NPO・地域福祉団体・子育て支援団体
- 一般企業(生活情報系メディア/マーケティングリサーチなど)
- 大学院進学(生活学・福祉政策・都市計画など)
● 資格・サポート体制
- 家庭科教員免許(中高)取得可能
- 社会調査士/福祉住環境コーディネーターなどの支援あり
- 学外実習・インターンが充実し、進路意識を早期から育成
親: 生活って、仕事になりにくい印象があったけど…ちゃんとつながるのね。
子: うん。**「自分や家族の暮らしの延長線にある仕事」**って、意外とたくさんあるんだよ!
保護者の方へ|こんなお子さんにぴったりです
- 人の暮らしや社会課題に関心がある子
- デザインや住まいに興味があるけど、理系よりも文系的アプローチを好む子
- 実際に地域や人と関わりながら学びたい子
- 自分の身近なことを、学びのきっかけにしたい子
- 教育・福祉・防災など“生活を支える”仕事を目指す子
子: この学部に入って、「社会を変える」って、すごく遠いことじゃなくて、“生活を少し良くする”ことの積み重ねなんだなって気づいたよ。
親: 小さなことから変えていける子に育つ…とても頼もしいわ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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