芝浦の建築学部ってどんなところ?
親: 建築って、芸術と理系の間みたいなイメージがあるけど、芝浦の建築学部はどういう感じなの?
子: まさにその「芸術×理工」のど真ん中にある学部だと思うよ。見た目のデザインだけじゃなくて、構造計算や材料の知識、都市計画の理論まで、幅広く学べる。
親: デザインセンスがないと厳しい?
子: 最初はみんな初心者だよ。1年次に「建築の描き方」「空間の読み取り方」から学ぶし、スケッチや製図の基礎もきちんと教えてくれる。センスより“考えを形にする姿勢”が大事かな。
親: 理系としての勉強も多いの?
子: かなり多い。構造力学、環境工学、建築設備、耐震設計…って、理系の計算系もがっつりやる。意匠系と構造系で専門を分けるのも3年生以降だから、最初は両方経験できるよ。
製図・課題・プレゼンのリアル
親: 製図とか模型づくりって、忙しいって聞いたけど…
子: 正直、めちゃくちゃ大変(笑)。でもその分、やりがいがすごい。1年生の後期から本格的な設計課題が始まって、「集合住宅を設計せよ」とか「自然と共存する公共施設」みたいなテーマで、自分で全部プランを考えて作っていく。
親: 夜遅くまで作業したり?
子: 当たり前(笑)。課題提出前は“徹夜ラッシュ”って言われてて、みんな建築スタジオに泊まり込みで模型作ったりしてる。仮眠用のマットを持参してる子もいた。
親: そこまでやるのに、評価ってどう決まるの?
子: 完成度もあるけど、“なぜその形にしたか”っていう説明=プレゼンも重視されるよ。設計意図、構造的な工夫、光の入り方まで説明できないと評価されない。言葉で語る力も超大事!
教員と研究室、建築の進路選び
親: 先生たちはどんな感じ?厳しいの?
子: 芝浦は「厳しさ=期待の裏返し」って感じ。現役の建築家や研究者の先生が多いから、フィードバックも本気。でも、いい案にはすぐ反応してくれるし、伸ばそうとしてくれる空気があるよ。
親: 研究室にはいつから入るの?
子: 3年の後期に配属される。意匠設計系、構造系、都市計画系、環境系…ってかなり多様で、自分の設計志向に合った研究室を選ぶ感じ。僕は都市設計系で「公園と人の距離感」を研究してるよ。
親: 女子学生もいるの?
子: 多いよ!建築学部の中でも特に女子比率は高めで、感性系やコミュニケーション能力を活かすプレゼンに強い子も多い。男女問わず“話せる・つくれる・考えられる”が評価される環境。
芝浦の雰囲気と建築学生のリアル
親: 建築って他の理工系とちょっと雰囲気違う?
子: うん。建築は“個性が集まってる場所”って感じ(笑)。服装もこだわりある人多いし、アート好きとか旅好きとか、自分の視点を持ってる子が多い。だけど、根は理系。物理と図面で詰めるのは当然、って空気がある。
親: キャンパスはどこで学ぶの?
子: 1〜2年は大宮キャンパス、3年からは豊洲キャンパスに移る。豊洲の建築スタジオは24時間使えるし、夜中に模型切ってると、他の学科の友達が「またやってるの?」って声かけてくれたりする(笑)
親: 息抜きの時間はあるの?
子: 正直、建築って“時間との戦い”。でも、ゼミ仲間とスケッチ旅行したり、建築巡りに行ったり、そういう学外の時間も大事にしてる子が多いよ。
資格と進路、建築士への道
親: やっぱり一級建築士を目指すの?
子: 芝浦は「建築士指定科目」がそろってるから、卒業後すぐに受験資格が得られる。大学院に進めば実務経験なしで一級も目指せるから、進学率も高め。
親: 大学院に進む人が多いのね?
子: 半分くらいは進学するかな。大学院で設計力をさらに磨いて、有名設計事務所に行く人もいるし、ゼネコンの設計部、都市計画系の公務員になる人も多い。
親: 芸大卒じゃなくても評価される?
子: もちろん!むしろ「技術がわかる建築士」「構造も語れる設計者」って、芝浦の強みが就職でも活かされてる。理系としての分析力+感性って、企業からはすごく重宝されてるみたい。
一番印象に残ってることは?
親: 大学生活で一番印象に残ってる出来事ってある?
子: 2年生の設計課題で、「駅前の空間デザイン」がテーマだったんだけど、プレゼンで先生に「この視点、プロの発想に近いね」って言ってもらえた瞬間。徹夜で考えた甲斐があった。
親: 建築って、成果が“カタチ”になるのが魅力よね。
子: うん、自分のアイデアが模型になって、人に伝わって、評価されるっていう経験は、建築ならではだと思う。地道な作業も多いけど、その分“自分の手で世界をつくってる”実感がある。
受験生の親御さんに伝えたいこと
親: 最後に、芝浦工業大学 建築学部を目指す子の親御さんに伝えたいことは?
子: 芝浦の建築学部は、理系としての技術力と、空間を通じて人と社会を支える“デザイン力”を両方育ててくれる場所です。課題は多いけど、その分だけ“つくる喜び”と“伝える力”が磨かれて、社会で役立つ建築士としての土台がつくれます。本人の努力次第で、どんな未来にもつながる可能性がある。どうか安心して、見守ってあげてください!
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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