【親のための東京農業大学ガイド】全5学部の特徴・雰囲気・就職をやさしく解説

東京農業大学とは?

東京農業大学(通称:東京農大)は、東京都世田谷区に本部を構える日本最大級の農学系私立大学です。
創立1891年の歴史を持ち、「実学主義」の理念のもと、農・食・生命・環境・地域・国際といった“人間の生活に密接に関わる”学びを深める教育が特色です。

世田谷(東京)、厚木(神奈川)、オホーツク(北海道)にキャンパスを持ち、専門性の高い教育・研究と、就職・資格支援でも高い実績を誇ります。


農学部(世田谷キャンパス)

特徴

東京農大の中核ともいえる学部で、作物・園芸・土壌・昆虫・農業経済などを総合的に学びます。農業技術から食料生産、農業政策までカバーし、農業の未来を支える人材を育てます。

雰囲気

自然やフィールドワークが好きな学生が多く、まじめで地道に努力するタイプが目立ちます。実験・観察に意欲的な学生が多いです。

主な進路

  • 農業関連企業(種苗・肥料・農業機械)
  • 農協・地方自治体・農政関係機関
  • 教員(農業・理科)・研究職
  • 農業法人・起業も視野

応用生物科学部(世田谷キャンパス)

特徴

食品・バイオ・動物・栄養など、“いのち”と“暮らし”に関わる応用科学を学びます。発酵・醸造・栄養機能・獣医学基礎など多様な学科を持ち、実験教育が非常に充実。

雰囲気

理系的な分析・実験が得意な学生が多く、食品や健康に関心のある女子学生にも人気の学部です。

主な進路

  • 食品・飲料・化粧品メーカー
  • 製薬・バイオ系企業
  • 公務員(衛生・食品監視・農政)
  • 管理栄養士、研究職、大学院進学など

生命科学部(厚木キャンパス)

特徴

生命の仕組みを分子・遺伝子レベルで学び、バイオテクノロジー・再生医療・細胞工学などの最先端研究に挑戦します。医療・創薬・ゲノム科学とも関係が深いです。

雰囲気

理論と実験をバランスよく学びたい理系学生に人気。探究心の強い学生が多く、大学院進学者も多数。

主な進路

  • 医薬・バイオ・再生医療分野の企業
  • 食品・環境・化学関連企業
  • 大学院・研究職・教職(理科など)
  • 公的研究機関

地域環境科学部(世田谷キャンパス)

特徴

環境・森林・造園・都市計画・農村開発など、「人と自然が共生する地域づくり」をテーマに学びます。環境保全や持続可能な社会形成に貢献する知識を実践的に修得します。

雰囲気

自然・社会・まちづくりに関心のある学生が多く、フィールドワークや地域連携に前向きな傾向があります。

主な進路

  • 環境コンサル・都市計画・建設企業
  • 公務員(環境・農政・まちづくり)
  • 教員(理科・地理など)・造園技術者
  • NGO・NPOなど地域活性分野

国際食料情報学部(世田谷キャンパス)

特徴

農と食をグローバルな視点からとらえ、国際経済・農業貿易・食料問題・フードシステム・マーケティングを学ぶ学部。語学教育や留学制度も整備され、国際機関志望の学生にも対応。

雰囲気

食と国際課題に関心のある文系志向の学生に人気。多文化理解や社会貢献への意欲が強い学生が多く見られます。

主な進路

  • 食品・商社・外資系企業・国際物流
  • 農林水産省・JETRO・国連系機関
  • 公務員・貿易・マーケティング分野
  • 食料安全保障・国際協力など

生物産業学部(オホーツクキャンパス・北海道)

特徴

北海道の自然環境を活かし、水産・畜産・生物資源・食品開発・地域創生など「生物と産業の融合」を学ぶ唯一無二の学部。実習・研究・現地体験が非常に豊富です。

雰囲気

自然との共生や地方創生に関心のある学生が多く、のびのびとした空気の中で主体的に学ぶ姿勢が育ちます。

主な進路

  • 食品・水産・畜産関連企業
  • 公務員(農政・水産行政)
  • 地域企業・観光・商品開発職
  • 自治体や地域NPOへの就職も

就職とキャリア支援体制

  • 食品・農業・環境・バイオ分野での就職実績は全国トップクラス
  • 資格取得支援(栄養士、教員、技術士補、造園施工管理など)も充実
  • 学科別キャリアサポート+インターン実績多数
  • 大学院進学率も高く、研究職にも強い

まとめ|“農・食・いのち・地域”をまなび、未来を創る実学の大学

東京農業大学は、農学を起点に「食・生命・環境・地域・国際」まで幅広く学べる実学の総合大学です。
社会貢献性の高い分野で活躍する力を養える環境は、**「手に職をつけて長く活躍してほしい」**と願う保護者にとって、非常に安心できる進学先といえるでしょう。

「いのち」に関わる学びを深め、現場で通用する専門力と人間力を育てる大学、それが東京農業大学です。

本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。