「保健衛生学部」って?“からだと環境の健康”を科学で守る専門家を育てる学部
親: 保健衛生って、病院の衛生管理とかのイメージだけど、実際どんなことを学ぶのかしら?
子: 鈴鹿医療科学大学の保健衛生学部は、臨床検査学専攻と環境衛生学専攻の2専攻制で、「体の中」と「暮らしの中」両方から健康を守るプロを育てる学部だよ。
親: それってつまり、医療職と環境系の職業、両方につながってるってこと?
子: そう!病気の診断に欠かせない臨床検査技師や、食品・水・空気の安全を守る衛生管理の専門家など、社会になくてはならない専門職が目指せる学部なんだ。
専攻別にみる学びの特徴|臨床検査と環境衛生、2つの国家資格への道
● 臨床検査学専攻(4年制)
- 血液・尿・喀痰・細胞などを調べて、病気の診断や治療方針の決定をサポート
- 超音波・心電図・脳波など“からだの機能”を直接測定する生理学的検査も学習
- 実験実習が豊富で、大学内の「臨床検査センター」や病院実習で経験を積む
- 臨床検査技師国家試験受験資格を取得可能
● 環境衛生学専攻(4年制)
- 水・大気・土壌・食品などの汚染状況や衛生レベルを科学的に評価
- 食品添加物や化学物質の安全性評価、感染症リスク評価も学ぶ
- 保健所・検査機関・環境コンサルタントなど幅広いフィールドで活躍できる
- 環境計量士、食品衛生管理者、作業環境測定士などの資格取得を目指す
子: 医療に関わる“ラボ系の仕事”がしたいなら臨床検査、社会の“安心安全を守る仕事”がしたいなら環境衛生、って感じかな。
実験・演習・実習が主役!“目で見て手で覚える”教育スタイル
● 実習の流れ(臨床検査学専攻)
- 1年次:臨床検査の基礎・顕微鏡操作・採血・検体処理の練習
- 2年次:生理機能検査、遺伝子検査、免疫検査の実習
- 3年次:学外臨地実習(病院・検査センターなど)約12週間
- 4年次:国家試験対策と卒業研究に集中
● 実習の流れ(環境衛生学専攻)
- 1年次:基礎化学実験・衛生微生物の取り扱いを学ぶ
- 2年次:環境分析・水質検査・食品検査などの実験が本格化
- 3年次:地域の環境調査や企業との共同研究型実習
- 4年次:ゼミでの課題研究・資格取得に集中
親: 「実験ばかりで大変そう…」ってちょっと心配だけど?
子: でも実際、**“手を動かして学ぶからこそ定着する”**って先輩たちも言ってるよ。レポートやプレゼンの機会も多くて、アウトプット力もつくんだ。
学生の雰囲気|理系で真面目、でも協調性があってあたたかい
- 目立つタイプより、コツコツ努力するタイプが多い
- 実験やレポートの共有を通じて、自然と助け合う雰囲気ができている
- 病気や災害など“社会課題への関心”が進学理由の学生も多い
- 女子学生の割合も多く、落ち着いた雰囲気の中で学べる
国家資格への対応|高い合格実績と手厚いサポート
- 臨床検査技師国家試験:全国平均を安定的に上回る年も
- 環境衛生系の資格も「取得支援講座」や「模擬試験」で対策万全
- 専任教員が1年次から進路相談や学修フォローに対応
- 資格だけでなく、**“就職に直結する力”**を意識した教育方針
卒業後の進路|医療・環境・食品業界など幅広く活躍
● 臨床検査学専攻の進路例
- 総合病院・大学病院・地域医療機関(臨床検査部)
- 臨床検査センター・製薬会社の検査部門
- 大学院進学・研究職・医療系大学教員
● 環境衛生学専攻の進路例
- 保健所・地方自治体(食品衛生・環境管理)
- 食品メーカー(品質管理部門)
- 環境分析会社・水質検査機関・衛生コンサルティング会社
- 技術系公務員・研究開発職・大学院進学
保護者の方へ|どんな子におすすめ?
- 医療や環境に興味があり、“人の役に立つ科学”を学びたい子
- コツコツ実験や観察を続けるのが苦にならない子
- 国家資格を取得して、手に職をつけて働きたい子
- 将来は病院・検査機関・行政・環境企業などで安定して働きたい子
- 誰かの命や暮らしを支える“縁の下の力持ち”になりたい子
子: 南山とかの華やかさとは違うけど、ここでは**“静かに確かな力”**が育つんだよ。
親: 医療も環境も、これからますます必要とされる分野よね。堅実で意味のある道だと思うわ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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