「発達教育」ってなに?子どもの“成長”に寄り添える人を育てる学び
親: 発達教育学部って、教育学部とは違うの?
子: 名前は少し違うけど、目指す方向は似てるよ。京都女子大学の発達教育学部では、「子どもの発達」と「教育・保育」を一体的に学ぶのが特徴なんだ。特に、幼児期から学童期までの発達段階を深く理解して、それに応じた支援ができる人を育てているよ。
親: なるほど、子どもを“教える”だけじゃなくて、“育てる”ことも重視してるんだね。
子: そう!教育・保育・特別支援の3つの柱を軸に、子ども一人ひとりの個性や背景に寄り添う教育者を目指すんだよ。
発達教育学部の3つの専門領域|保育・初等教育・特別支援を横断的に学ぶ
● 保育・幼児教育分野
- 幼稚園・保育所・認定こども園などで働く力を養成
- 発達心理学や遊びの理論、音楽・造形・身体表現などを実践的に学ぶ
- 実習は1年次から段階的に行われ、現場感覚をしっかり養える
● 初等教育(小学校教育)分野
- 小学校教諭一種免許状の取得が可能
- 各教科の指導法に加え、教育課題への対応やICT教育も学べる
- 子どもの多様性に対応した授業づくりを重視
● 特別支援教育分野
- 発達障がいや知的障がいのある子への理解と支援方法を学ぶ
- 「特別支援学校教諭免許状(知的障害者)」の取得にも対応
- 通常学級でのインクルーシブ教育を見据えた指導力を養成
子: 特別支援教育を学ぶ子も多いよ。最近は保育現場でも、発達に特性のある子どもへの対応が求められているからね。
学びのステップ|理論と実習が結びついた4年間
● 1年次
- 教育・保育の基礎理論、発達心理学を学ぶ
- 教職・保育職への理解を深めるキャリア支援講座もスタート
- 附属幼稚園などでの見学・観察実習を実施
● 2年次
- 各専門領域に応じた指導法、実技科目の本格化
- 教育実習(小学校)や保育実習(施設)がスタート
- 模擬授業・模擬保育を通して実践力を身につける
● 3年次
- 教育実習・保育実習の本格実施
- 子どもの多様性や支援ニーズに対応した実践研究
- ゼミ活動で関心分野を深める(例:発達障がい支援、幼児の言語発達など)
● 4年次
- 卒業研究・教育実践報告書の執筆
- 教員採用試験・公務員試験・就職活動への個別サポート
- 社会人としてのマナーやリーダーシップ研修も充実
実践と連携の多い学び|キャンパスを越えて社会とつながる
- 京都女子大学附属幼稚園との連携での保育体験
- 地域小学校での授業支援ボランティア
- 特別支援学校での交流活動や観察実習
- 保育・教育現場の先生方との公開授業・合同研究会
- 地域住民との子育て支援プロジェクトへの参加
親: 机の上だけじゃなく、社会との接点が多いのね。
子: うん、教えることも大事だけど、“共に育つ”経験がいっぱいできるんだよ。
学生の雰囲気|まじめでやさしい、思いやりのある仲間たち
- 教職・保育職を目指す学生が多く、勉強熱心な雰囲気
- 実習やグループワークで自然とコミュニケーション力が磨かれる
- 子どもが好きで、人の気持ちに寄り添える子が多い
- プレゼン・実技・ピアノ練習など、互いに励まし合いながら成長
子: 友だち同士で模擬授業を見せ合ったり、ピアノを練習したり、協力し合う空気があるよ。
就職・進路|“子どものそばで働く”夢を形に
● 主な進路
- 小学校教諭(京都府、大阪府、滋賀県など)
- 幼稚園教諭・保育士(私立園・認定こども園など)
- 特別支援学校教諭
- 児童福祉施設職員、発達支援センター職員
- 教育関連企業(教材、幼児教育プログラム開発など)
- 大学院進学(教育学・臨床心理など)
● 資格・免許
- 小学校教諭一種免許状
- 幼稚園教諭一種免許状
- 保育士資格
- 特別支援学校教諭一種免許状(知的障害)
親: 子どもの成長を支える専門職がそろってるのね。
子: うん、しかも就職支援室や教員採用試験対策講座もあるから、サポート体制もばっちり!
保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめです
- 子どもと関わる仕事に興味がある
- 教えるだけでなく、支えることにも関心がある
- 小学校や保育園の先生になりたい夢がある
- 特別支援教育に興味がある
- 思いやりや協調性を大切にできる
子: 先生になりたい気持ちはあったけど、どんな先生になりたいかは、ここで学んでから見えてきたよ。
親: 教員って、“育つ人”が“育てる人”になるんだね。発達教育って、ほんとに大事な視点ね。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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