「文学部」って? 言葉と文化を深く味わい、人の心を理解する学び
親: 文学部って、昔ながらの学部だけど、今の時代にどう役立つのかしら?
子: 実はすごく“今っぽい”んだよ。安田女子大学の文学部では、日本文学や英米文学を軸に、「言葉」「文化」「表現」を深く学ぶことで、人の気持ちを読み解く力、自分の思いを伝える力を養えるんだ。社会に出たあとも、教育や広報、出版、観光、どんな仕事にも生きるんだよ。
親: たしかに、どの分野でも“伝える力”って大切よね。
子: うん。それに、文学を通して「人間の心」に向き合う経験って、将来のいろんな場面でじわじわ効いてくるんだよ。
学びのテーマは「文学」「言語」「表現」──読む力・書く力・感じる力を育てる
● 日本文学
- 古典文学から現代文学まで幅広く学ぶ
- 枕草子・源氏物語から、近現代の小説・詩・エッセイまで
- 作品を通じて、日本文化や精神性への理解を深める
● 英米文学
- シェイクスピア、オースティン、現代アメリカ文学などを研究
- 英語のまま作品を読むことで、語学力+文化理解を高める
- 海外の歴史や社会背景を文学から読み解く
● 言語文化・表現
- 日本語・英語の語源、構造、意味論など言語そのものを深く掘る
- プレゼン・レポート・創作など多様なアウトプット型授業
- 文章の読み書き、ことばのニュアンスに敏感になる力を養う
子: 「読む」だけじゃなく、「書く」「話す」「感じる」といった力を全体的に伸ばせる学びになってるんだ。
4年間の学びの流れ|文学と実践を交差させる時間
● 1年次:文学の世界へ入門
- 日本文学・英米文学の基礎を学ぶ
- 教養科目や語学演習、表現演習で基礎力を養う
- 少人数クラスで、自分のペースでゆっくり慣れていく
● 2年次:好きな分野を深める
- テーマ別講義(例:戦争文学、児童文学、女性文学など)を選択
- 書評・創作・批評文の執筆にも挑戦
- 教職課程や司書課程との並行履修も本格化
● 3年次:研究+実践
- ゼミ配属で、自分の研究テーマ(例:近代文学・翻訳・物語論など)に取り組む
- 地元図書館・出版業界・教育現場などでのインターンシップ
- 発表・プレゼン機会も増加、論理的に伝える力を鍛える
● 4年次:卒業研究とキャリア形成
- 卒論に向けての文献調査・執筆・発表
- 教育実習や実務演習で将来を具体化
- 教員・企業・公務員など、多様な道への準備が整う
実践の場も豊富|「読むだけじゃない」文学のフィールド
- 小学校・高校での教育実習(国語科・英語科)
- 地域の子ども向け朗読・読み聞かせイベントへの参加
- 文芸誌の編集体験、卒業制作の小冊子制作
- 外国人観光客向けのガイド文翻訳などの地域貢献型プロジェクト
親: 文学部って「座学だけ」のイメージだったけど、こんなに実践があるのね。
子: そうなんだ。自分の言葉で発信する力を、授業や現場で育てていくから、就職にもちゃんとつながる学びなんだよ。
学生の雰囲気|おだやかで誠実、それでいて芯のある人が多い
- 本が好き、人が好き、言葉に興味がある子が集まる
- 穏やかで真面目な雰囲気だけど、プレゼンや創作にも意欲的
- 女性同士だからこそ、お互いに支え合い、安心感のある環境
- 少人数制で先生との距離も近く、アットホームな空気
就職・進路|「文学好き」が社会で生きる力に変わる
● 主な進路
- 教員(国語科・英語科)、図書館司書、日本語教師
- 出版・編集・広告・メディア・地域文化団体
- 一般企業(広報・企画・販売・事務など)
- 大学院進学(文学・言語学・教育学など)
● サポート体制
- 教職支援センターによる教員採用試験対策
- キャリア支援センターでの履歴書添削・面接練習
- 学内でのインターン募集やOG講演会なども豊富
子: 「文学って役に立つの?」って聞かれるけど、“人の気持ちを考えて、言葉で伝える”力って、社会のどこでも活かせるんだよ。
保護者の方へ|こんなタイプのお子さんにぴったりです
- 読書が好きで、本を深く味わいたい子
- 自分の言葉で伝える力をつけたい子
- 教育・出版・文化・観光など、人と関わる仕事に興味がある子
- 落ち着いた環境で、じっくり考えながら学びたい子
- 自分の感性や価値観を大切に育てたい子
子: 文学って、“自分の軸”を見つける学問でもあるんだ。ここで学んで、自分の考えをしっかり言えるようになった気がするよ。
親: 言葉の力を信じて、丁寧に歩んでいけるのは素敵なことね。きっとどんな道にもつながっていくと思うわ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
コメント