「創造工学部」って?地域の未来と人の暮らしを“工学の力”で支える新しい学部
親: 「創造工学部」って聞き慣れない名前だけど、普通の工学部とどう違うの?
子: 香川大学の創造工学部は、従来の「工学部」の枠を超えて、地域や人とのつながりを意識した“実践的でやさしい工学”を学ぶ学部なんだ。技術だけじゃなくて、社会の課題にどう貢献するか、持続可能な未来にどうつなげるかっていう視点がすごく大事にされているんだよ。
親: なるほど、ただのモノづくりじゃなくて、「暮らしを支える工学」ってことね。
学びの特徴|工学×社会×創造力の融合で、“地域と地球にやさしい技術者”を育成
● 工学を軸に、社会や人間への理解を深める文理融合型カリキュラム
- AI・情報・ロボット・エネルギー・インフラ・建築・防災・農業技術など、多分野を横断的に学ぶ
- 地域課題(少子高齢化・災害対策・再生可能エネルギーなど)をテーマに「実際に役立つ技術」を追究
- デザイン思考やプロジェクトベース学習(PBL)を通して、課題解決力・チーム力・発信力も育てる
● 「人間・環境・データ」の3視点を重視した教育体系
- 人間中心のものづくり(HCD)
┗ ロボットや建築を、人の暮らし目線で考える - 環境と共生する工学
┗ 環境保全、持続可能なインフラ、災害に強い街づくりを学ぶ - データで社会を読み解く力
┗ AI・IoT・統計分析を使って課題の可視化と改善へ
カリキュラムの流れ|1年次でじっくり方向性を見極められる“学部一括入試制”
● 1年次:全員共通の基礎教育で、幅広い視野を養う
- 工学基礎(数学・物理・情報)+社会との関係を学ぶ「創造工学概論」
- チームでの課題解決演習、地域探究プロジェクトなども体験
- 自分の興味関心に応じて、2年次以降のコースを選択
● 2年次以降:6つのコースに分かれて専門性を高める
- 機械システムコース(ものづくり・ロボット・エネルギー)
- 情報通信コース(AI・IoT・情報ネットワーク)
- 建築・都市デザインコース(まちづくり・建築設計・防災)
- 環境・生命科学コース(バイオ・環境保全・水処理)
- 電子・制御システムコース(センサー・自動化・制御工学)
- 創造デザイン工学コース(横断型・地域プロジェクト特化)
● 4年次:卒業研究で“実社会に応える課題”に挑戦
- 地元企業・行政と連携したテーマ多数(例:農業支援ロボット、避難所設計、河川環境分析など)
- 社会実装を視野に入れた、発表・提案活動も充実
- 就職活動・大学院進学に向けたキャリア支援も本格化
実践の場|「現場に出る」学びで、理論と実践をつなぐ
- 防災拠点整備やインフラ調査:自治体と協働した地域防災プロジェクト
- 企業連携のPBL授業:製造業・IT・建設業と共同で新製品・サービスの提案
- 小中高とのSTEAM教育支援:地域の子どもたちに科学の魅力を伝える活動
- 国際協力プロジェクト:アジア諸国との水質管理やエネルギー支援研究
子: 教室で学んだことを、実際の“まち”や“人”の課題とつなげて考えるのがこの学部の面白さなんだ。
親: 「地域の未来に貢献する技術者」って、なんだか頼もしい響きね。
学生の雰囲気|まじめ+やさしい+地域志向。理系だけどコミュ力も育つ環境
- コツコツ型の学生が多いが、プロジェクト活動を通して自分の意見を発信する力も育つ
- 「地元に貢献したい」「人の役に立つものを作りたい」という思いが強い
- 他コースとの交流も多く、文系的な発想や創造力も大切にされている
- 教員との距離も近く、学生の自主性と挑戦をしっかりサポート
就職・進路|地元から全国まで、“社会で活きる技術者”として羽ばたく
● 主な進路先
- 製造業(機械・電機・自動車・精密機器)
- 情報通信業(システム開発・IoT・AI・ネットワーク)
- 建設業・設計事務所・インフラ企業
- 公務員(技術職・都市整備・防災・環境)
- 大学院進学(工学研究科・情報科学など)
● 支援体制
- キャリアセンター+研究室教員によるダブルサポート体制
- 公務員技術職志望向けの面接対策・模擬試験あり
- 大学院進学希望者には研究計画・論文指導も丁寧に対応
保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめです
- 機械・ロボット・建築・情報などに興味がある
- 将来は「人の役に立つ技術者」になりたいと考えている
- モノづくりが好きだけど、社会課題にも関心がある
- コツコツ型だけど、人と協力して動くのも好き
- SDGsや地域創生に関わる進路を視野に入れている
子: 技術だけじゃなくて、“誰のためにその技術を使うのか”って視点を学べるのが、この学部の魅力なんだよね。
親: 人と地域に優しい工学って、まさにこれからの社会に必要な学びね。未来を見据えた選択として、安心して応援できるわ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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