「理学部」って何するの？“科学の土台”を探る学びです
親： 工学部とか医学部とかは想像しやすいんだけど…「理学部」って何を学ぶところなの？
子： 理学部はね、“自然界のしくみそのものを探る”学部なんだよ。たとえば物理なら「宇宙やエネルギー」、化学なら「分子や反応」、生物なら「命の仕組み」、数学なら「すべてを支える論理」を追求する感じ。
親： じゃあ「すぐ役に立つ」っていうより、「本質を探る」って感じ？
子： そう！まさに「役に立つことの“根っこ”をつくる学問」。そして埼玉大学の理学部は、都心からアクセスしやすい立地で、静かな環境の中、しっかり研究に集中できるのが強みなんだ。
学びの特徴｜自然界の法則と“未知”を解き明かす探究型カリキュラム
● 5つの主専攻分野で構成
- 数学：数理論理・代数学・統計・解析など、あらゆる学問の基盤を探究
- 物理学：力学・電磁気・量子論・宇宙物理など、自然の基本原理を追究
- 化学：無機・有機・物理化学・分析・合成など、物質のふるまいを理解
- 生体制御学：分子生物学・生化学・細胞学など、“生命の仕組み”に迫る
- 基礎環境科学：生態系・気象・地球科学など、地球の未来を守る知識を学ぶ
● 基礎力と研究力を4年間でしっかり育てる
- 1・2年次：数学・物理・化学・生物・情報など、理系基礎を網羅
- 3・4年次：研究室に所属して卒業研究に本格的に取り組む
- 小規模学科で、教員との距離が近く、きめ細かな指導が受けられる
● 国際性・ICTスキル・応用力も重視
- 英語論文の読み書きやプレゼンを重視した理系英語教育
- プログラミング・統計解析などの数理情報教育も取り入れた先進的カリキュラム
学びのステップ｜“自然のしくみ”を深く追う4年間の探究旅
● 1年次｜理系の基礎を横断的に学ぶ
- 数学・物理・化学・生物の共通教育を幅広く履修
- 実験・演習が豊富で、“手を動かす理学”を実感
- 教養科目や言語・倫理も並行して学び、視野を広げる
● 2年次｜専門基礎の強化と分野の絞り込み
- 微積・線形代数・有機化学・細胞学・力学など、各分野で本格化
- 自分の興味・適性を見つけて、研究室選びの土台づくり
● 3年次｜研究室に所属し、実験と探究の中心へ
- 毎週のゼミ、研究発表、データ解析など**“研究者の初歩”**を体験
- 自ら考えて仮説を立て、実験や検証を重ねる本格的な活動がスタート
● 4年次｜卒業研究と将来への橋渡し
- 研究テーマ例：人工光合成材料の開発、流体の数理解析、微生物の代謝解析、宇宙放射線の観測 など
- 成果を学内外で発表し、論文執筆も経験
- 大学院・就職それぞれの道へ、個別指導で丁寧にサポート
実践の場｜大学構内での研究＋地域・外部連携の学びもあり
- 超伝導・量子力学・ナノ材料の共同研究
- 地域の河川・森林での環境モニタリングや調査実習
- 理科教育・科学イベントでの出前授業や実験教室
- 他大学・研究機関との合同プロジェクトに参加する学生も
- 一部学生は海外の大学とオンラインで共同ゼミに参加する機会も
子： 「世の中の役に立つ」って言われる技術も、その土台には必ず“理学の知”があるってことが、4年間でよくわかるんだ。
学生の雰囲気｜まじめで静か、だけど“好き”にはとことん熱い
- 授業も研究もコツコツ型が多く、落ち着いた学風
- 分野によっては**PCや数式に強い“理系ガチ勢”**も
- 女子学生の割合も増えてきており、雰囲気は柔らかめに
- サークル・バイト・趣味との両立もOKなゆるすぎず厳しすぎない空気
主な進路｜理学で培った“探究力”が社会で生きる
● 大学院進学（約60〜70％が進学）
- 埼玉大学大学院理工学研究科
- 他大学院（東大・東工大・筑波大・千葉大など）
- 博士課程へ進み、研究者・大学教員になる学生も
● 就職（企業・公務員など）
- 技術職・研究職（化学メーカー、製薬会社、素材・エネルギー企業など）
- データサイエンス・SE職（IT・金融系）
- 環境分析・教育関連・研究支援職
- 高校理科教員・公立中高の教員や塾講師になる学生も多い
保護者の方へ｜どんな子に向いている？
- 自然の仕組みに疑問を持ち、「なぜ？」をとことん突き詰めたい子
- 実験や計算が好きで、コツコツ続けるのが苦にならない子
- 研究や大学院進学にも興味がある子
- 高校理系科目（数・化・物・生）のどれかが得意 or 好きな子
- すぐに役立つより、「本質を理解したい」というタイプの子
親： 大学で何を学ぶかって、すぐの“役立ち”よりも、将来への“土台”になるかが大事なのかもしれないわね。
子： うん、理学部は**「答えのない問いに挑む力」**が育つ場所なんだ。埼玉大学は、それをじっくり鍛えられる、ちょうどいい場所だと思う。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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