「工学部」って?“技術で社会をよくする”未来志向の学び
親: 工学部って“ものづくり”のイメージがあるけど、最近はどんなことを学ぶの?
子: 確かに「つくる」って大事。でも信州大学 工学部では、それだけじゃなくて「地域と地球の未来を技術で支える」って視点で学べるんだ。
親: へぇ、なんだか社会派なのね?
子: うん、まさにそう。脱炭素社会・エネルギー・医療・情報・AI・自然共生型都市など、社会の課題に向き合う“実践的工学”が大きな柱になってるんだよ。
学部の特色|地域・環境・社会に応える“現場主義の工学教育”
● 多彩な工学系分野をカバーする7つのコース
- 機械システム工学
- 電気電子工学
- 情報通信工学
- 水環境・土木工学
- 応用化学・バイオ工学
- 建築学
- 複合領域(SDGs・災害対応・医療機器・環境共生設計など)
● 「理論×実践×地域」が三位一体となった学び
- 基礎理論→設計・実験→地域連携プロジェクトへと発展する学習構造
- 地域企業や自治体との共同研究が非常に盛ん
- 長野県内の自然・環境・生活課題を題材にした演習が多い
● SDGsや地方創生を意識した“社会とつながる工学”
- 省エネ住宅設計/河川環境保全/災害対応インフラ設計
- 医療福祉機器の開発/農業用ロボット/過疎地域向けドローン物流など
- “技術者である前に市民であれ”という人間教育にも力を入れている
子: 工学って「すごい技術」じゃなくて「人の生活を支える手段」なんだって、ここで初めてわかったよ。
親: 社会の中での技術の役割をちゃんと学べるのは、とてもいいわね。
学びのステップ|基礎→応用→実践へと段階的にステップアップ
● 1年次:理系の基礎を幅広く固める
- 数学・物理・情報リテラシーなどの理工系共通科目
- 工学の世界を俯瞰する「工学基礎演習」あり
- 長野県内の課題を探る“地域工学リサーチ”もスタート
● 2年次:各専門分野での演習・実験が本格化
- CAD設計/電子回路実験/構造解析/プログラミング演習など
- 分野横断のPBL(課題解決型学習)を通じて、思考力とチームワークを養う
- 「つくる→失敗する→直す→伝える」を繰り返すスタイル
● 3年次:研究室に配属、現場連携プロジェクトも増加
- 地域インフラ診断/再生可能エネルギー設計/医療用センサ開発など
- 企業との共同研究で、プレゼン・報告書作成・予算管理も体験
- 地域課題を実際に“現地で見て、解決方法を技術で考える”演習あり
● 4年次:卒業研究で“自分の技術”を確立
- 自分の専門テーマを深掘りし、技術開発・実証・評価を行う
- 学会発表や展示会出展、特許出願を目指す学生も多数
- 指導教員と二人三脚で“社会に還元できる成果”を目指す
学生の雰囲気|真面目でコツコツ型、でも挑戦を楽しむ気質
- 長野の穏やかな環境もあって、落ち着いた性格の学生が多め
- モノづくり好き・プログラミング好き・自然環境への関心が高い子も多い
- PBLやフィールドワークを通じて、学年・分野を超えて交流が活発
- 学生プロジェクト(エコカー・ロボット・橋梁設計など)も盛ん
子: みんな“技術オタク”ってわけじゃなくて、「社会に役立てたい」って気持ちが強いんだ。
親: 優しさのあるエンジニア、って素敵ね。
就職・進路|“技術力+人間力”が強みになるキャリア
● 主な就職先
- 大手メーカー(自動車・精密機器・電機・建設・医療機器など)
- 地元の中堅優良企業(長野県・中部地方を中心に強いつながりあり)
- 公務員(技術職・インフラ系部署)やインフラ会社
- 建設・IT・AI・通信分野のエンジニア職
- 技術営業・商品開発・コンサルタントなど“技術+ビジネス”系職種
- 大学院進学→研究職・高等教育職への道も多い
● キャリア支援
- 地域企業とのマッチングイベント、工学部限定の合同説明会あり
- OB・OGネットワークによるリアルな業界紹介・就活対策
- エンジニア倫理・リーダーシップ・社会人基礎力も授業に組み込み済み
保護者の方へ|こんなお子さんにおすすめです
- モノづくりやIT・設計・構造に興味がある子
- 数学・理科が得意で、将来は技術で人の役に立ちたい子
- 地域や社会の課題に関心があり、現場で学びたい子
- 落ち着いた環境で、真剣に学びを深めたい子
- チームで取り組むのが好きで、人と協力できる子
子: 工学部で学ぶって、「未来の社会をどうつくるか」を考えることなんだ。
親: すごく頼もしい言葉ね。知識も、思いやりもある技術者になってほしいわ。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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