【親のための東京外国語大学ガイド】全3学部の特徴・雰囲気・就職をやさしく解説

東京外国語大学とは?

東京外国語大学(TUFS)は、東京都府中市にキャンパスを構える語学と国際教育に特化した国立大学です。
28の専攻言語とその地域の文化・社会・歴史を体系的に学ぶ「言語文化学部」、国際問題に学際的にアプローチする「国際社会学部」、そして海外から見た“日本”を掘り下げる「国際日本学部」が設置されています。

語学力だけでなく、異文化理解力・発信力・分析力を養い、将来は国際舞台で活躍できる人材を目指せる大学です。


言語文化学部

特徴

アラビア語やロシア語、スワヒリ語など、世界28の言語とその文化・歴史・思想を深く学ぶ学部です。語学演習は少人数制で、実践的に運用力を高めます。

語学の学習に加え、地域の文学・映画・宗教・社会構造など、言語を通して世界を理解する力を養います。

雰囲気

落ち着いた雰囲気で、自主的に学ぶ姿勢が強い学生が多いです。ひとつの地域や文化をじっくり探究したい人に向いています。

主な進路

  • 外務省・JICA・NPOなど国際系公的機関
  • 翻訳・通訳・出版・マスコミ
  • 航空・観光・貿易関連企業
  • 一般企業(海外部門)
  • 大学院進学・研究職

国際社会学部

特徴

政治・経済・環境・ジェンダー・平和学・グローバルガバナンスなど、国際問題を複眼的に分析する学際系学部です。英語による講義やフィールドワークも豊富で、実践的な国際理解を深めます。

「言語×国際関係」という文脈で、現代世界の課題にアプローチする力を育成します。

雰囲気

世界の課題に強い問題意識を持ち、自ら発信する力を身につけたいという学生が多く集まります。討論やグループワークも活発です。

主な進路

  • 国際機関・官公庁・研究機関
  • コンサル・シンクタンク・金融業界
  • NGO・NPO・開発支援
  • マスコミ・広報・一般企業
  • 大学院進学

国際日本学部

特徴

日本の言語・文化・社会を国際的視点から学ぶ学部で、日本に関心のある海外留学生と共に学ぶ「共修型」の授業が特長です。国際日本学の視点から、“日本を世界にどう発信するか”を考える力を養います。

英語での授業も多く、日本文化と国際性の融合を体現したユニークな教育が行われています。

雰囲気

日本文化に誇りを持ちつつ、グローバルな発信を志す学生が多いです。外国人留学生と協働することで、多様性を尊重しながら学べる環境が整っています。

主な進路

  • 日本文化発信・国際交流関連団体
  • 外資系・観光・メディア企業
  • 教育・文化施設・通訳翻訳
  • 一般企業の海外部門
  • 大学院進学(国内外)

就職とキャリア支援体制

  • 公務員・外務省・国際機関対策講座が充実
  • 留学経験を活かしたキャリア相談やOB・OGネットワークあり
  • 民間企業・マスコミ・通訳翻訳業界への就職実績多数
  • 自己分析・ES・模擬面接まで個別指導を実施

まとめ|“言語と知性”で世界とつながる力を育てる国立大学

東京外国語大学は、「語学を手段として世界を理解し、つながる力を養う」日本唯一の国立大学です。
専門的な語学教育と教養教育が融合し、外交官・国際公務員・グローバル企業勤務など、世界を舞台にしたキャリアへの道を拓いてくれます。

「好きな語学を究めながら、将来は国際社会で羽ばたいてほしい」と願う保護者にとって、安心して送り出せる進学先といえるでしょう。

本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。