親:「ICUって自然が多いって聞くけど、どんなキャンパスだった?」
学生:「キャンパス全体が森みたい(笑)。空気もきれいで、リスとかカモもいるくらい。休日もキャンパスで読書したり、友達とピクニックしたりしてたよ。」
親:「キャンパスでピクニックって、なんか優雅ね。」
学生:「本当に静かで落ち着いてるから、自分と向き合うには最高の環境だった。あと、吉祥寺が近いから、気分転換にも困らないよ。」
親:「都会と自然のバランスがいいのかもね。」
学生:「そうそう、それが“ICUっぽさ”でもあると思う。」
親:「ICUって特殊な学び方だから、就活で不利にならないか心配だったんだけど…」
学生:「最初はそう思ってた。でも実際には、“自分の言葉で話せる学生”って評価されたと思う。英語だけじゃなくて、“自分で考えて動ける”ってところが強みになったよ。」
親:「どんな業界を見てたの?」
学生:「国際機関やNPOも見たけど、今は教育系の企業に決めたよ。“多様性と学び”に関わる仕事がしたかったから。」
親:「ICUらしい選択だね。」
学生:「うん。ICUで育った価値観を社会に返していけるような仕事を選べたと思ってる。」
親:「教養学部って、どんな学生が多かった?」
学生:「好奇心が強くて、自分のペースを大事にしてる人が多い。あと、意見は違っても否定し合わない空気があって、議論が楽しいんだ。」
親:「学びの場としては理想的だね。」
学生:「うん。“違いを受け入れる前提”があるから、安心して発言できる。その空気感があるからこそ、いろんな視点を自分の中に取り込めたと思う。」
親:「確かに、それって教養の根本かもしれないね。」
学生:「そう、自分とは違う考えを知って、自分を深めていく。まさにそれがICUの学びだったよ。」
ICUは「教養学部」一本で構成される、日本では珍しいリベラルアーツ型大学です。広く学びながら、自分の関心に応じて専門を深めていくスタイルをとっています。特定の職業訓練ではなく、「考える力」や「価値観の多様性」を重視する大学です。
以下のような性格や志向を持つお子さんに特に向いています。
高校の段階で「将来なにを専門にしたいかまだ決めきれない」というお子さんでも、ICUでは1〜2年かけてじっくり進路を探ることができます。文学・心理・経済・政治・理系など幅広い分野があり、「文理融合型」の学びに魅力を感じるタイプにぴったりです。
ICUでは「これが正解です」という答えを教えるよりも、「そもそもなぜこうなるのか?」と疑問を持ち、対話や探究を通じて考えていく授業スタイルが中心です。答えを覚える勉強よりも、自分の考えを深めたいタイプに非常に合っています。
少人数制の授業が多く、自分の意見を問われる機会が頻繁にあります。他人と違う考えでも、「それでもこう思う」と言える芯の強さを持つお子さんには、ICUの自由な校風がよく合います。
大規模大学に比べてキャンパスも落ち着いており、少人数で丁寧な指導を受けられる環境が整っています。静かな環境で自分の思考とじっくり向き合いたいタイプに最適です。
このように、ICUは**「幅広く学びたい」「問いを深めたい」「自分の考えを持ちたい」**というタイプのお子さんに向いています。逆に、明確な職業目的(医師・会計士など)や受験型の競争環境を好むタイプにはあまりフィットしません。
親:「4年間で一番の思い出は何?」
学生:「3年の秋に書いた“リベラルアーツ・リフレクションペーパー”かな。これまで学んできたすべてを、自分の言葉でまとめるんだけど、書き終えたとき、なんか“ひとつの自分”ができた気がした。」
親:「それはすごいね。卒論とはまた違うの?」
学生:「うん、卒論は専門テーマだけど、これは“自分の学びの軌跡”を振り返るんだ。あれを書いて、ICUの意味が本当にわかった気がしたよ。」
学生:「ICU教養学部は、“決めない自由”の中で自分を育てる場所です。自分で考え、自分の道を選び抜く力が、ここにはあります。進路が決まっていなくても、“学ぶこと”にワクワクできる子なら、絶対に合うと思います。」
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が、保護者の方に向けて執筆しました。最新の入試情報は、必ず大学公式サイトをご確認ください。
参考
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