【親向け】東京外国語大学 国際日本学部の学び・雰囲気・就職をやさしく紹介!

国際日本学部って、「日本を学ぶ」ってこと?

親: 国際日本学部って、「日本のことを学ぶ」ってことなのかしら?日本の大学なのに、日本を学ぶってちょっと不思議な感じもするわね。

子: たしかにそう聞くと不思議かもしれないけど、実はとても現代的な学部なんだよ。国際日本学部は、「日本について、海外の視点も交えながら、多角的に理解し、世界に発信していく力」を養う学部。つまり、“日本を他者の目で見直し、自分の言葉で伝える”というのが大きなテーマなんだ。

親: なるほど、ただの日本研究じゃなくて、国際社会の中で日本をどう語るかという視点なのね。

子: そうそう。日本文学や歴史、思想、文化だけじゃなく、現代社会の課題やメディア、ジェンダー、教育など、多様なトピックを扱うんだ。しかも多くの授業が英語で行われていて、国内学生と留学生が一緒に学ぶ“共修型授業”が基本なんだよ。

学部の中身は?どういう科目を学ぶの?

親: 英語で授業を受けるって、文系の学部としては珍しいわね。どんな科目があるの?

子: 学びの柱は大きく分けて3つ。

  • 日本の「言語」(言語学、日本語教育、社会言語学など)
  • 日本の「文化・思想」(文学、映画、宗教、美術、伝統と現代の交差など)
  • 日本の「社会」(教育、ジェンダー、環境、メディア、移民政策など)

これらを日本語と英語の両方で深めていくのが特徴で、論文もプレゼンも「日本をどう表現するか」が常に問われるよ。

親: 「英語で日本を語る」って、難しそうだけど面白そうね。

子: うん。たとえば「ジブリ映画に見る日本的家族観」や「村上春樹文学の国際的受容」みたいなテーマを、英語で論じることもある。英語で自国の文化を紹介する力って、実は一番難しいけど、国際舞台で活躍するには不可欠なんだよね。

留学生との授業ってどんな感じ?

親: 留学生と一緒の授業って、語学だけじゃなく文化的にも大変そうだけど、どんな雰囲気なの?

子: 最初は戸惑うこともあるけど、すぐに慣れるよ。たとえば、英語ネイティブの留学生が「これは欧米の視点だとこう見える」って発言して、日本人が「でも日本ではこういう価値観がある」って返す、みたいな形で自然と異文化理解が深まっていくんだ。

親: 異なる視点を持つ相手と議論するって、まさに「世界で通用する力」を養う場ね。

子: その通り。知識だけじゃなくて、“対話して伝える力”がすごく鍛えられる。少人数制で先生との距離も近くて、エッセイやスピーチのフィードバックも丁寧だから、自分の表現力が確実にレベルアップしていくよ。

学生の雰囲気は?やっぱり国際派が多い?

親: 外大の中でも、特にこの学部は“帰国子女”とか“英語ペラペラな子”が多そうだけど、なじめるかしら?

子: たしかに語学に自信のある子は多いけど、みんな「学びたいことがはっきりしている」っていう共通点がある。シャイな子もいるし、熱心に文化活動をやってる子もいる。少人数で、共修の中で自然と仲良くなるから、居場所はちゃんとできるよ。

親: 男女比はどう?どんなタイプの子が多い?

子: 女子がやや多いかな。でも男子もいて、落ち着いた雰囲気。文学や思想が好きな子もいれば、実務型で国際交流イベントを主催しているようなアクティブな子もいるし、すごく多様性があるよ。

就職には強い?学部の専門性はどう評価される?

親: 国際日本って、専門がはっきりしているようで、企業から見ると“何ができる人?”って思われないかしら。

子: むしろ「自国を深く理解し、それを英語で発信できる人材」として高く評価されてるよ。最近の企業は“発信力”と“多文化対応力”をすごく重視してるから、語学+コンテンツを持ってる国際日本学部の卒業生は重宝されてるんだ。

親: 実際にはどんな進路が多いの?

子: 商社、メディア、広告、教育、国際機関、観光業、ITなど幅広いよ。通訳・翻訳の道に進む人もいれば、大学院で日本研究を続ける人もいる。あと、帰国子女や留学生とのネットワークが強いから、海外の大学院に進学する人もいるよ。

主な就職・進学先:

  • NHK、講談社、朝日新聞社などのメディア系
  • 電通、博報堂、リクルートなどの広告・企画職
  • JICA、日本政府観光局、外務省関連団体などの国際交流系
  • 大学院進学(東京大学、東京外国語大学、海外大学院など)
  • 大手一般企業(楽天、Google、PwCなど)

印象に残った授業や体験は?

親: 実際に「この授業で変わった!」っていうような体験はあった?

子: 「英語で語る日本の宗教と思想」って授業がすごく印象的だった。神道や仏教を英語で説明するって、思った以上に難しくて。「あれ、日本ってこんなに言語化が難しい国だったんだ」って気づかされたんだよね。それ以来、自分の国を客観的に見る力がついた気がする。

最後に、保護者の方へひとこと

親: 自分の国のことを学ぶのは大切だと思うけど、それが本当に“武器”になるのか、まだ不安な部分もあるのよね。

子: そう思われるのも自然だけど、むしろ今の時代、「日本をどう語るか」「世界にどう発信するか」がすごく重要になってる。国際日本学部では、それをただの理論で終わらせず、言葉と行動で伝えるスキルを育ててくれるから、将来どんな場にいても“自分の軸”を持って働ける力がつくと思う!

親: どんな子に向いてると思う?

子: 「日本をもっと深く知りたい子」「英語を使って世界とつながりたい子」「自分の言葉で文化や社会を表現したい子」――そんな子に、まさにぴったりの学部だよ!

本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。

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