「英語で学ぶ学部」──それだけじゃもったいない
「子どもが“国際教養学部に行きたい”って言ってるんですけど……」
確かに“英語に自信がある子が行く学部”という印象は根強いですが、それだけで語ってしまうのはもったいないのが上智大学国際教養学部(FLA)です。
FLAは英語で学ぶだけでなく、国際的な視点と幅広い知識を持ち、多文化社会で活躍するための総合力を育てる学部。今回はその実態を、保護者の目線でわかりやすく解説します。
上智大学国際教養学部(FLA)のカリキュラムと学びの特徴
上智大学FLAでは、すべての授業が英語で行われます。リベラルアーツ(教養教育)の枠組みの中で、学生は自らの興味関心に合わせて科目を選び、専攻を構築していきます。
専攻は主に以下の3系統:
- Comparative Culture(比較文化)
- International Business and Economics(国際ビジネスと経済)
- Social Studies(社会研究)
これらは、人文・社会科学を中心にしつつ、国際関係や経済など実社会につながるテーマも多く含みます。
学びの中心は「考える力」「表現する力」。つまり、英語で学ぶことを通じて、世界の中で“自分の意見を持ち、伝える”ための力を鍛えることができるのです。
上智大学国際教養学部の学生像と雰囲気
FLAには、多様なバックグラウンドを持つ学生が集まっています。
共通するのは、「自分で考えて動く」姿勢。
授業はディスカッション形式が多く、問いを立て、自分の意見を発信し、他者の意見を尊重する。そうした“多文化コミュニケーション”の基礎が、日々の学びの中に組み込まれています。
上智大学国際教養学部の就職先・進路実績
「英語で学ぶ学部って就職は大丈夫なの?」という不安の声は少なくありません。
結論から言えば、上智大学FLAは国内外の企業から高く評価されている学部です。
主な就職先:
- 外資系企業(Google、PwC、マッキンゼーなど)
- 国際機関(UNHCR、JICAなど)
- 大手日系企業(伊藤忠商事、資生堂、ANAなど)
- 教育・研究分野(大学院進学や研究職)
「英語が話せる」だけでなく、「英語で考える・発信する力」がある。これが企業側にとって大きな魅力となっています。
上智大学国際教養学部の特徴まとめ
- 授業はすべて英語で行われる英語学位プログラム
- 専攻:比較文化、国際経済、社会学など多分野横断型
- 留学生・帰国生・国内生が混在する多文化環境
- 思考型・発信型の教育スタイル
- 主な就職先は外資・国際機関・日系グローバル部門など
- 偏差値(パスナビ参照):情報なし
参照:https://passnavi.obunsha.co.jp/univ/2470/difficulty

どんな子が向いている?向かない?
向いている子:
- 英語で議論・レポートができる学力・意欲のある子
- 多様な人と関わることを楽しめる子
- 社会課題に対して強い関心を持っている子
向かない可能性がある子:
- 受け身の学習スタイルに慣れている子
- 英語力だけを重視し、テーマへの関心が薄い子
FLAは「学ぶ力」だけでなく、「自分の軸で考える力」が求められる環境です。
入試制度と偏差値(パスナビ参照)
FLAは、国内入試制度とは異なる独自の選抜方式を取っています。
主な入試方式:
- 英語スコア(TOEFL iBT / IELTS等)提出必須
- 書類審査(志望動機・高校成績)
- 英語エッセイ試験(論述)
- 面接(英語)
学費・キャンパス・学内サポート
- キャンパス:上智大学 四ツ谷キャンパス(東京都千代田区)
- 学費(2024年度参考):初年度 約140万円前後(入学金含む)
- 奨学金制度:家計支援型・成績優秀者型の両方あり
- 学内支援:学習支援・日本語サポート・メンタルヘルスなど、留学生対応含めて手厚い
Q&A:保護者の方のよくある質問
Q. 帰国子女でなくてもやっていけますか?
A. もちろんです。英語力と積極性があれば、国内高校出身でも十分に活躍しています。
Q. 就職で“特殊すぎて不利”にはなりませんか?
A. むしろ個性的なキャリア設計が可能で、企業評価は高いです。外資系や国際部門での実績も豊富です。
Q. 文系だけど大学院に進まないと意味がないの?
A. そんなことはありません。学部卒での就職実績も安定していますし、希望者は海外大学院にも進学可能です。
まとめ:「英語で考え、世界とつながる」知性の拠点
上智大学国際教養学部(FLA)は、英語を“学ぶ道具”として最大限に活かし、自分の視点で世界を見つめ直すことができる学部です。
将来の選択肢を広げたい。世界と関わる仕事をしたい。そんなお子さんの“これから”に必要な力が、FLAの4年間には詰まっています。
本記事は、早稲田大学国際教養学部に在籍し、進学塾を主宰する筆者が保護者の方に向けて執筆しました。内容は2024年度時点の情報をもとにしています。最新情報は大学公式サイトをご確認ください。
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